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■富山を代表する民家「アズマダチ」
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正面の三角面(妻面)が豪壮な印象を与え、白壁と碁盤目状の木材(垂直の束と水平の貫)との対比が美しい典型的なアズマダチの姿となっています。
屋根頂上の懸魚(神社仏閣の屋根に取り付けた妻飾りの一つ)や、破風板(雨風や強い日差しから家を守るために屋根の下に取り付けた板)、庇などの細部にも彫刻的な要素が見られます。 |
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1 式台玄関
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式台玄関は主に来客用(医者や僧)のもので、右の通常玄関とふたつあるのが富山の古民家の特徴です(移築前平面図ではカミゲンカン、ナカゲンカンと表示しています)。
上がり框に幅広い欅の一枚板を使い、腰板には朱漆が塗られています。
建具の腰板は玉杢で、上に手作りのガラスをはめ、桟に黒漆を塗っています。
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2 座敷
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座敷は繊細な書院造となっています。床の間は幅が約4m55cm(2間半)もあります。県内でも数少ない広さです。 |
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3 茶の間
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広間と茶の間は、柱と柱の間を幅54cm(1尺8寸)の指鴨居(ヒラモン)で連結し、さらに束を立てて梁を組んでいます。これを「ワクノウチヅクリ」と呼び、湿気を含んだ重い雪にも耐えられる堅固な構造となっています。
太い欅材が多く使われ、すべての部材にカンナがかけられ漆で拭きあげています。
茶の間の梁組は三層の井桁組(セイロ組)で、白壁とのコントラストが美しく、この家のメインの見せ場となっています。 |
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5 縁側
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厚さ8cm、幅90cmの欅の床板が並べられています。高さ2m70cmの大雨戸が8枚入り、上部の丸太材は、11mを越える北山杉です。 |
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4 建具
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帯戸の鏡板は欅の一枚板(1m35cm、4尺5寸)が使用されています。木目を見せるため縦に切っています。 |
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