「大黒柱(小笠原産聞天柏)の1本のみは角材」
この茶室には、たくさんの種類の木材が使われています。 杉、檜(ひのき)、櫟(くぬぎ)、竹、松、、黒柿、猿滑などなど。 柱が丸いのは、山上にいる心地を味わうため、とありますが、この大黒柱だけを角材にしたようです。
「天井板は空色に模し、壁は山色に擬したり。」
木目の清々しさを、空に見立てたのでしょうか。 壁は山の色、少し緑色を帯びた色になっています。
「地(じ)袋(ぶくろ)(栃(とち)杢(もく)板、楓、藤)を造り、中柱は寿老人の持つ杖に似せて、或時は瓢(ひさご)を釣り、手(て)籃(かご)を下げ、鉈(なた)籠(かご)に花一輪投げ込むなどもいと嬉し…」 ここは「狭苦しき茶室」と手記に書かれた茶室にあたる部分で、4畳半に地袋と床があります。 左に見えているのが、寿老人の杖に見立てられた柱で、ここに花を入れた籠を掛けて楽しんでいたようです。 この他にもいろいろな趣向が見られる茶室です。
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