民俗民芸村トップ
 


 
民芸館 民芸合掌館 陶芸館 民俗資料館 売薬資料館
考古資料館 篁牛人記念美術館 茶室円山庵 とやま土人形工房  

茶室 円山庵
 建物のみどころ

(かね)()(そう)(ほう)氏は、ここ(くれ)()丘陵の(まる)(やま)に別荘として「(えん)(ざん)(そう)」を建築しました。
円山とは八幡社のある山で、現在の売薬資料館が建っている横手のあたりです。

円山荘にはいくつかの小亭があり、小道や庭も造られていたようです。その中に営んだ草庵を「(ろく)寿(じゅ)(あん)」と命名し、ここに狭い茶室を設けて、友人との会話、海や空の四季折々の景色を楽しんでいました。

現在の「茶室 円山庵」は、この「録寿庵」を戦後に現在の場所へ移築したものですが、その際一部増改築されています。→平面図をご参照ください。

宗峰氏はこの山荘を建築した経緯を『円山荘之記』という手記に書き残しています。これによると、大正6(1917)年から土地を整備し始め、同9年に起工、録寿庵などを建てて円山荘を徐々に整え、同13年で一区切りをつけたようです。

手記に書かれた録寿庵の内容から、現在残るその設えの一部を見ていきましょう。
大黒柱

「大黒柱(小笠原産聞天柏)の1本のみは角材」

この茶室には、たくさんの種類の木材が使われています。 杉、(ひのき)(くぬぎ)、竹、松、、黒柿、猿滑などなど。
柱が丸いのは、山上にいる心地を味わうため、とありますが、この大黒柱だけを角材にしたようです。

自然の景色に見立てた天井板・壁

「天井板は空色に模し、壁は山色に擬したり。」

木目の清々しさを、空に見立てたのでしょうか。
壁は山の色、少し緑色を帯びた色になっています。

 


縁側の鯉の彫刻

(けん)(がい)より溢れる滝には昇鯉を彫刻し、寄板(たるき)の腰などにも鯉を泳がせて、(そぞ)ろに泉石の気分をものしたり。」

懸崖から滝水が流れ、滝壺へ落ちる様子が、木材の年輪によって表わされています。
天井に近いところには滝を昇る鯉が彫刻されています。
また水の流れが続いていくように、縁側にも鯉の彫刻が泳いでいます。

4畳半のお茶室

()(ぶくろ)(とち)(もく)板、楓、藤)を造り、中柱は寿老人の持つ杖に似せて、或時は(ひさご)を釣り、()(かご)を下げ、(なた)(かご)に花一輪投げ込むなどもいと嬉し…」

ここは「狭苦しき茶室」と手記に書かれた茶室にあたる部分で、4畳半に地袋と床があります。
左に見えているのが、寿老人の杖に見立てられた柱で、ここに花を入れた籠を掛けて楽しんでいたようです。


この他にもいろいろな趣向が見られる茶室です。


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

また、もともとは円山荘にはなかったものですが、改築後に加えられた部分にも 美しい木材などが使われています。

入口玄関

これは、現在の入口玄関です。
太くしなやかに曲がった竹が用いられています。
四方竹を使った天井

玄関を入られたら、天井を見上げて見てください。
()(ほう)(ちく)と木目が美しい板で、天井が造られています。

→茶室 円山庵トップへ

繝壹・繧ク繝医ャ繝励∈

 | 民俗民芸村とは | 展示情報 | 催し情報 | ご利用案内 | 交通案内 | 年間スケジュール | 周辺のみどころ | 学校関係者の方へ | HOME |
 Copyright (C) 2011 Toyamashi Minzokumingeimura.All Rights Reserved.
当サイトの内容・画像についての無断転載は禁じられています。


富山市民俗民芸村
管理センター
〒930-0881
富山市安養坊1118-1
TEL:076-433-8270
FAX:076-433-8370
E-mail:mingeikanri-01@city.toyama.lg.jp