安田城跡 歴史の広場
-安田城跡のみどころ-
ガイダンス室で安田城跡の解説映像を視聴
 

大型スクリーンで解説映像を視聴できる

安田城跡歴史の広場では、最初に資料館で解説映像(14分間)を視聴するとよい。城の概要や時代背景を分かりやすく解説しており、戦国時代の安田城の様子を具体的にイメージしやすい。館内では企画展示や城関連資料(お城マップ、縄張り図等)の配布も行っている。

安田城主ゆかりの石燈籠を眺める
 

安居寺石燈籠(複製)

資料館の庭には、安田城主とされる前田氏家臣の岡嶋一吉が、安居寺(南砺市)に寄進した石燈籠の複製が展示してある。刻銘のある石燈籠としては県内最古で、背面には「慶長四年正月」(1599)という寄進の年と寄進者である「岡嶋一吉」の名前が刻まれている。

出土品展示室で出土品を見学
 

安田城跡からの出土品

出土品の9割は「かわらけ」という素焼きの皿が占める。かわらけは、お酒を飲む杯として使用された後、油を入れて芯に火を灯す灯明皿として再利用された。日没後も灯明皿にあかりを灯して、お酒を酌み交わしながら戦略会議を行う武将の姿が想像される。
また、漆塗りの木製の柄がついた短刀のほか、溶かした金属をすくう取瓶や溶解炉の破片、砥石等も出土している。城内で武器などの金属製品の修理や加工が行われていたと考えられる。

再整備に向けたカキツバタの栽培
 

開花したカキツバタ(令和4年5月19日)

再整備では、在来種のカキツバタを新たに植栽する予定である。
それに向けて現在、富山県中央植物園の協力のもと、中央植物園と安田城跡資料館の2箇所でカキツバタの増殖を進めている。
カキツバタは、富山県の絶滅危惧種に指定されており、安田城の時代にも県内に生息していたと推測される。富山県民になじみの深い大伴家持の和歌にも登場するなど、古代から親しまれてきた植物である。
堀への植栽は、絶滅危惧種の生息域外保全の取り組みにもなる。