急峻な山々を起点とする扇状地である富山にとって、河川は古来より水運や水産資源などの豊かな恵みを与えてくれる一方で、たびたび水害という厄介な災いをもたらす存在でもありました。特に、富山市街地付近においては、神通川が大きく蛇行していたため、毎年のように被害をもたらしていたのです。明治36年には蛇行部をバイパスする排水路「馳越線」が開削されましたが、水の流れなくなった旧流路の処分が課題となりました。また、下流の東岩瀬港では、神通川の水源地域の荒廃のため、大量の土砂が流れ込んだことにより、その機能を失っていました。
これらの課題を、解決に導いたのが昭和3年の富山都市計画です。この計画には、安価で豊富な電気を求めて進出する工場のための工業用地造成も含まれていました。神通川がもたらす災厄を利益に転じることで、都市としての発展を図った昭和初期の富山市は、「都市計画事業」を進めることで「大富山市」建設に向けて邁進していたのです。
本展では、こうした都市計画による富山の発展を、神通川と富岩運河をキーワードに紐解きます。

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会期 平成28年9月17日(土)~11月13日(日) 会期中無休
開館時間 9時~17時(入館は16時30分)
観覧料 一般400円(320円)、小中学生200円(160円)
※( )内は20名以上の団体料金
※土・日曜、祝日は中学生以下無料。
※この料金で常設展もご覧いただけます。
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記念講演会
演題「河の中のまち、まちの中の川~昭和3年の富山都市計画から」
講師 白井芳樹氏(工学博士・元富山県土木部長)
日時 平成28年10月30日(日) 13:30~15:00
会場 富山市民プラザ 3階AVスタジオ(富山市大手町)
アクセスマップ
定員 先着80名
申込不要・参加費無料
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展示解説会 9月25日(日)、10月23日(日)、11月13日(日)
各日 午後2時より
場所 郷土博物館展示室
申込不要・参加無料(入館料が必要です)
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富岩運河の歴史をめぐるウォーク&クルーズ
特別展「富山市の都市計画」に関連して、学芸員の解説を聞きながら、水上ラインに乗ったり運河周辺を歩いたりしながら富岩運河の歴史をたどります。
開催日時 10月15日(土)13:00~16:00
定 員 50人(応募多数の場合抽選)
申込方法 10月3日(必着)までに、往復はがきに郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号を記入の上、郷土博物館(〒930-0081 本丸1-62)へ送付ください。ボートの定員がありますので、必ず参加を希望される全員の氏名と年齢をご記入ください。
※参加決定者には、詳細な案内状を送付します。
このイベントは終了しました 
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チラシ表 / チラシ裏

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展覧会図録
定価 1,000円 A4版 56頁(内、カラー40頁)

●郵送でのご注文方法
図録代金 1,000円(現金書留)
送料 215円(切手)
図録名と送り先のメモ
以上を当館宛てにご郵送ください。到着次第、図録をお送りいたします。
〒930-0081 富山市本丸1-62 富山市郷土博物館 宛
本展以外の図録はこちらをご覧ください。 → 郷土博物館出版物案内
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関連リンク
展示の観覧と合わせて、ぜひ現地を訪ねてみてください。
富岩運河水上ライン 富岩運河をエコボートで散策。中島閘門の体験できる。
松川遊覧船 都市計画によって整備された松川を遊覧船で散策できる。
富岩運河環水公園 富岩運河の船溜を活用した都市のオアシス。
富山港事務所 中島閘門(国重文)や牛島閘門(国登録)、富山港のことを詳しく説明。
富山県庁 昭和10年に神通川廃川埋立地に新築(国登録)。5階に資料展示室あり。

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