令和4年度 予算の概要
「幸せ日本一とやま」の実現を目指して

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一般会計 1,678億9,826万円

 一般会計とは、福祉・教育・道路整備・ごみ処理など地方公共団体が行うこととされている基本的な事業を経理する会計です。

グラフ:歳入・歳出(目的別)
グラフ:歳出(性質別)

特別会計 1,329億1,173万円

 特別会計とは、特定の事業を行うため一般会計と区別して経理する、条例に基づいて設置している会計です。

会計 予算
公債管理 243億7,899万円
駐車場事業 3億51万円
母子父子寡婦福祉資金貸付事業 6,970万円
後期高齢者医療事業 116億7,811万円
まちなか診療所事業 1億4,033万円
介護保険事業 440億3,167万円
国民健康保険事業 325億5,777万円
企業団地造成事業 1億8,532万円
牛岳温泉健康センター事業 5,043万円
牛岳温泉スキー場事業 1億5,540万円
競輪事業 172億9,412万円
農業集落排水事業 13億6,801万円
公設地方卸売市場事業 4億1,660万円
軌道整備事業 2,597万円
賃貸住宅・店舗事業 2億5,880万円

企業会計 459億2,088万円

 企業会計とは、独立採算制を原則とする企業色の強い事業を行う場合に、地方公営企業法の規定により設置している会計です。

会計 予算
水道事業 103億5,403万円
工業用水道事業 4億2,267万円
公共下水道事業 206億8,316万円
病院事業 144億6,102万円

令和4年度 予算の編成方針

 今年度から始まる「第2次富山市総合計画後期基本計画」や、各種計画に位置付けた施策を着実に推進し、「幸せ日本一とやま」の実現を目指します。
 歳入では、市税収入は、新型コロナウイルス感染症の影響により、感染症発生前の水準には及ばないものの、地方交付税や地方消費税交付金などの増額が見込まれることから、一般財源総額は、昨年度を若干上回る見込みです。
 歳出では、子育て世帯や高齢者・障害者などを支えるための社会保障費や、道路橋りょうなどの社会資本や公共施設の長寿命化対策に要する経費、さらには、新型コロナウイルス感染症の拡大防止と社会経済活動を両立するための対策に係る経費など、大きな財政需要が見込まれます。
 厳しい財政状況ではありますが、限られた財源を重点的・効率的に配分することで、財政の健全性を堅持し、本市が未来に向けて大きく発展し、市民一人一人が誇りと希望を持てる予算としています。

予算の内訳

 令和4年度の一般会計と特別会計、企業会計を合わせた予算総額は、3,467億3,087万円となっています。うち、一般会計の内訳は次のとおりです。

  • 一般会計の歳入で最も大きな割合(43.6%)を占める市税は、個人市民税では、給与所得・営業所得などが新型コロナウイルス感染症発生前の水準には及ばないこと、法人市民税では法人税割の税率変更の影響で減収となることなどにより、731億2,769万円となっています。
  • 一般会計の歳出では、子育て支援や高齢者・障害者福祉などの民生費が、最も大きな割合(39.3%)を占めています。次いで、道路橋りょう維持補修費などの土木費(12.9%)、市債を償還する公債費(12.8%)となっています。
  • 一般会計の歳出を性質別でみると、義務的経費(扶助費・人件費・公債費)が51.2%を占めています。そのうち、児童福祉、高齢者・障害者福祉、生活保護などのさまざまな支援に要する経費である扶助費が最も大きな割合(22%)となっています。

令和4年度予算の主な事業

 令和4年度に取り組む主な事業を総合計画の「4つのまちづくりの目標」に沿って掲載しています。

すべての人が輝き安心して暮らせるまち

学校再編推進事業…3,024万円

 人口減少・少子化に伴い、市立小・中学校の小規模化が進み、さまざまな教育的課題が生じている中、より良い教育環境の確保や教育効果の向上を図るため、小・中学校再編による学校規模の適正化を図ります。令和4年度は保護者や地域の方々を対象とする住民説明会や子育て世代へのアンケート調査などを行います。

公民館建設事業…1億880万円

 船峅公民館の耐震補強および改修工事と、蜷川公民館改築に向けた基本設計・地質調査を行います。

プラネタリウム更新事業…3億2,457万円

 老朽化が進んでいる科学博物館プラネタリウムについて、今年度末のリニューアルオープンに向けて、美しい星空を再現する光学式投映機を導入します。

児童健全育成事業…8億5,916万円

 昼間、保護者が家庭にいない小学生に対して、健全な遊びや生活の場を提供します。新たに山田小学校で、地域児童健全育成事業を始めるほか、民間事業者が実施する放課後児童健全育成事業の運営や新規開設を支援します。

画像:(仮称)婦中熊野・宮川保育所(イメージ)

(仮称)婦中熊野・宮川保育所(イメージ)

市立保育所建設事業…4億8,142万円

 (仮称)婦中熊野・宮川保育所の移転改築工事を進めます。

体育施設整備事業…2億8,998万円

 スポーツ施設を安全、安心かつ快適に利用できるように、計画的に整備を行います。ストリートスポーツパークについては、劣化が進んでいる表層の補修を行います。

医療的ケア児保育事業…1,746万円

 医療的ケア児の受け入れ体制を整備するため、安全に保育を実施するためのガイドラインを作成するとともに、職員体制を整えて、医療的ケア児を受け入れる私立の保育施設に対して支援します。

こども医療費助成事業…13億7,452万円

 中学生までの子どもの保護者に対し、保険診療の自己負担分について医療費を助成します。新たに、現物給付の対象地域について、連携中枢都市圏域内から県内全域へ拡大します。

新生児・未熟児・妊産婦訪問指導事業…1,130万円

 健やかな子どもを生み育てるために、妊産婦、新生児、未熟児に対し、保健師、助産師が訪問指導を行います。新たに、産後の心身ともに大変な時期に家事代行サービスを行うヘルパーを派遣します。

産後のママケアサポート事業…461万円

 産後ケア事業として新たに、1歳未満の子どもをもつ産婦に対し、助産師が居宅を訪問し、授乳支援や沐浴もくよく指導などを行うアウトリーチ型の支援を開始します。まちなか総合ケアセンターにおいて、生後4カ月未満の子どもの日中一時預かり事業を実施します。

新生児聴覚検査費助成事業…1,534万円

 聴覚障害の早期発見・早期療育につなげるとともに、子育て世代の経済的負担の軽減を図るため、新生児聴覚検査費用の一部を助成します。

安心・安全で持続性のある魅力的なまち

雪対策事業…15億1,225万円

 降雪時における道路交通の確保と生活の安定を図るため、除排雪や消雪施設などの整備を行います。新たに、除雪作業状況を市ホームページで公開するとともに、消雪装置の故障時に迅速に修繕などを行うため、消雪装置稼働状況把握システムを構築します。

富山駅北地区活性化事業…2億7,017万円

 路面電車の南北接続後のにぎわい創出のため、富山駅北ブールバールや親水広場の再整備などを行います。

AIカメラ等によるスマートプランニング事業…5,500万円

 富山駅周辺および中心商店街エリアにAIカメラを設置し、通行量などのデータ収集を行い、各事業の効果把握や施策に活用するとともに、民間事業者などへ分析結果を提供し、マーケティングに利活用してもらうなど、スマートプランニングを推進します。

公共交通活性化推進事業、地域拠点整備事業…10億2,852万円

 公共交通の拠点整備として、あいの風とやま鉄道の呉羽駅北口改札の設置を支援し、駅前広場などの整備を進めます。また、JR高山本線については、さらなる利便性の向上策などの検討や基本計画の策定を行うとともに、AIカメラを活用した人流計測や高齢者向けの運賃施策実証実験を行います。

AIオンデマンド交通導入検討事業…800万円

 将来を見据えたコミュニティバスのあり方や、今後10年程度のアクションプランを作成するとともに、AIによる最適な運行ルート、配車をリアルタイムに行う輸送サービスである「AIオンデマンド交通」の導入について検討します。

割山森林公園天湖森整備事業…6,000万円

 令和5年度末のリニューアルオープンに向けて、グランピングなど、さまざまなキャンプスタイルに対応できる施設を整備します。

景観まちづくり推進事業…508万円

 市民や事業者などが行う景観まちづくり活動を支援するほか、新たに本市の特徴的なまちなみや景観施策に関する動画を作成するなど、意識啓発事業を拡充します。

画像:常西公園小水力発電所

常西公園小水力発電所

家庭ごみ有料化推進事業…81万円

 環境負荷を低減し、将来世代への負担軽減につなげるとともに、持続可能なまちづくりを推進するため、家庭ごみ有料化の導入に向け、制度の検討やパブリックコメントなどを行い、具体的な制度設計を進めます。

脱炭素化推進事業…7,066万円

 上滝地区の小水力発電所周辺で、再生可能エネルギーの導入可能性や活用に関する調査・検討を行うほか、新たに家庭部門の脱炭素化を進めるため、ネットゼロエネルギーハウス「ZEHゼッチ」の導入を支援する補助制度を創設するなど、ゼロカーボンシティに向けた取り組みを推進します。

人が集い活気にあふれ希望に満ちたまち

農林水産物をもっと!楽しモーキャンペーン事業…1億360万円

 市内産の農林水産物を使用している飲食店や宿泊施設などで利用可能な「農林水産物をもっと!楽しモークーポン」を発行し、市内産農林水産物の消費喚起と地域経済の活性化を図ります。

画像:無人自動運転トラクタ

無人自動運転トラクタ

画像:中規模ホール(イメージ)

中規模ホール(イメージ)

画像:KENTO MORIさんと藤井市長

KENTO MORIさんと藤井市長

荒廃農地等での早生樹活用モデル事業…300万円

 中山間地域における荒廃農地の増加や里山林の荒廃化などの課題に対応するため、関係者によるコンソーシアムを設置するとともに、荒廃農地などで成長に優れた早生樹を植栽し、バイオマス燃料として活用するモデル事業を実施します。

スマート農業等基盤整備推進事業…700万円

 国営農地整備事業や県営農地整備事業が実施される水橋地区をスマート農業のモデル地区とし、スマート農業や担い手の実態に関する調査のほか、情報通信基盤整備に向けた調査を実施します。

地域農業を担う企業参入推進事業…405万円

 企業などの農業参入を推進するため、農業に常時従事する新規雇用者の創出に関する経費や、農業機械または農業用施設の導入に係る経費を支援し、経営開始時の負担の軽減を図ります。

中山間地域直売イベント事業…180万円

 中山間地域の活性化、都市と農山村交流を図るため、地域の特産物の直売や、森林、ジビエ、狩猟など中山間地域が持つ魅力を発信するイベントを新たに実施します。

富山市内宿泊促進事業…1億1,800万円

 新型コロナウイルス感染症の影響により低迷が続いている観光・宿泊需要を喚起するため、市内宿泊施設の割引キャンペーン「富山に泊まってエンジョイキャンペーン」を実施します。新たに、宿泊割引の対象者を富山県民・近県(石川県、福井県、新潟県、長野県、岐阜県)の住民まで拡大します。

中規模ホール整備官民連携事業…41億8,545万円

 令和5年度中の供用開始に向け、オーバード・ホール北側に、市民が使いやすい「ちょうどいいホール」をコンセプトに、客席数652席の中規模ホールの整備を進めます。

Street Danceストーリート ダンスプロジェクト事業…200万円

 世界的なダンサーのKENTOケントMORIモリさんの協力のもと、本市の未来を担う若者に「本物の文化」に気軽に触れられる機会を提供します。

共生社会を実現し誇りを大切にする協働のまち

画像:(仮称)水橋会館(イメージ)

(仮称)水橋会館(イメージ)

(仮称)水橋会館建設事業…4億7,359万円

 令和4年10月の供用開始に向け、水橋地区の拠点となる複合施設として、多目的ホールや児童館などが入る(仮称)水橋会館の整備を進めます。

市町村合併検証事業…480万円

 平成17年の市町村合併について、合併以降、今日までのまちづくりを振り返るとともに、市町村合併の効果や課題について検証し、今後の市政運営に生かします。

電子回覧板アプリ地域振興事業…208万円

 電子回覧板や組織内の情報発信や連絡、行事の出欠確認などを行うことができる電子回覧板アプリを導入する町内会などを支援します。令和4年度は中山間地域など、さまざまな環境においてモデル事業を実施し、電子回覧板アプリの有効性について検証します。

スマートシティ推進事業…1,974万円

 本市のスマートシティ政策の指針となる「(仮称)富山市スマートシティ推進ビジョン」を策定し、ビジョンの普及啓発を目的としたPR動画などを作成します。また、中山間地域の課題解決のためにデジタル人材を招き、地域課題の解決に取り組む事業や、スマートフォンを用いた買物支援事業を実施します。

その他の主要事業については、市ホームページ(「富山市予算」で検索)に掲載しています。

市民1人あたりに換算すると…

■令和4年度予算(一般会計)

市民1人あたり 408,535円

うち、主なもの
  • 扶助費 89,780円
  • 公債費 52,279円
  • 投資的経費 45,902円

■令和4年度市税

市民1人あたり 177,937円

※令和4年1月31日現在の住民基本台帳人口(410,976人)をもとに算出しています。

■令和4年度 基金・市債

基金・市債の令和4年度末残高見込額

種類 見込額
基金 318億3,923万円
市債 3,893億8,262万円
内訳 一般会計 2,439億6,668万円
特別会計 108億8,600万円
企業会計 1,345億2,994万円
  • 基金 市民1人あたり 77,472円
  • 市債 市民1人あたり 947,458円