明治4年の廃藩置県により、富山藩最後の藩主前田利同(としあつ)は、家族とともに東京に移り住みました。主を失った本丸御殿は、新たに設置された県庁舎にあてられましたが、まもなく魚津に移されるとともに、城内の不要なものは順次払い下げられていきました。そして、同6年、富山城は廃城となったため、本格的に解体が進められ、跡地には、富山の近代的な街づくりが始まったのです。
その後、城址に戻った県庁を中心に、新たな近代的街並みが形成されていき、昭和初期に至るまで、大手通り(現、大手モール)は県庁前通りとして栄えました。この通りを中心に、官公庁や学校、病院などが立ち並び、富山の近代的な街づくりが進んでいったのです。
今回は、富山城の解体ととともに、そこに新たな街並みが形成されていった様相を紹介します。この“解体”と“再生”は、まさに現代の都市再開発事業にも通じるといえるでしょう。この展示から、明治富山の新たな街づくりの息吹きを感じていただきたいと思います。 |
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(上左)明治時代後期の大手通り
(上右)富山県庁(旧本丸御殿)
(下)富山城払下図 |

会期 平成21年4月25日(土) 〜 7月5日(日)
休館日 5月11日(月)
入館料 一般200円(160円)、小中学生100円(80円)
( )内は20名以上の団体料金
※佐藤記念美術館との共通観覧券もあります。
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郷土博物館 常設展示
「富山城ものがたり」 展示室では、戦国時代に築城されてから、明治の廃城以後の城跡の変遷に至るまで、400年以上にわたる富山城の歴史を紹介しています。 |
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