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神通川上流神通峡、富山市猪谷から飛騨市神岡町横山にかけての一帯の山中には、砂岩の巨石が点在しています。2012年に猪谷石と命名しました。 |
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神通峡の山中礫 |
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石材の粒状は、細かい粒をベースとし、中粒の塊が部分的にみられます。石造物の多くは細粒の部分を使っています。大型品の場合は中粒の部分も取り込んで製作しています。 |
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中世から多層塔・板碑で使われ始め、近世には石仏・石碑に多く使われます。原産地付近では、燈籠・狛犬・社標・手水鉢等のほか、石垣や階段に多く用いられました。 |
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帯磁率計測は、産地付近17件25石、周辺地15件19石の計32件44石を行いました。 |
全範囲計測値は、4から35×10-5SIで、うち5から20×10-5SIに分布が最も集中します。 |
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石造物の分布は、産地周辺の神通峡に集中しています。 |
神通川下流域では、川から3km以内に分布し、また河口から約7km上流の富山城下町南側まで分布します。 |
このほか、わずかですが、神通川の西11kmの下条川流域、東18kmの上市町大岩日石寺まで運ばれたものがあります |
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猪谷石の分布域 |
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(古川) |
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