大正15年(1926)、柳宗悦らによって『日本民藝美術館設立趣意書』が発表されて「名もなき民衆が美をつくろうという意識なく作り上げた手仕事にこそ真の美がある」という考え方がつづられました。その後、民芸運動は広がりをみせて、暮らしの美しいしつらえの中に民芸の品が生かされるようになりました。
民芸の品には、無造作に人々に使われて、丈夫で無垢な素朴さを感じさせるものや、繊細で息を呑むような手仕事の技に粋を感じるものなどがあります。本展では民芸運動の中心となる「用の美」への思いを素朴と粋の2つの切り口で伝えます。
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