【広報とやま 令和5年(2023年)6月20日号】
食べ物をおいしく食べたり、楽しく会話をしたりと、人生を豊かにしてくれる歯と口の健康について、考えてみませんか。
市では、平成25年度から令和5年度まで11年間にわたり、富山市健康プラン21(第2次)を策定し、市民の皆さんとともに健康づくりに取り組んできました。その取り組みの1つに「歯の健康」があります。取り組みの目標項目は、おおむね「改善」や「目標達成」していますが、歯周病がある方の割合については悪化しています(表1参照)。
原因の一つが、新型コロナウイルス感染症の影響です。マスク生活で表情筋を動かさなくなり、唾液が減少し口の中の自浄作用が低下したこと、歯みがき習慣の乱れ、歯科医院への受診控えなどが考えられます。
これからは、夏の暑さもあり、マスクを外す機会が増えていきます。歯の黄ばみ・着色、口臭など口のことで気になることがあれば、かかりつけ歯科医院に相談してみましょう。
※あいうべ体操…口を大きく動かして、口周りや舌を鍛える体操です。口腔機能の衰えを予防し、唾液の分泌を促す効果があります。
目標項目 | 目標値 | 現状値 | 最終 評価 |
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乳幼児・学童期のむし歯のない者の増加 |
3歳児健診においてむし歯のない者 | 74.8% | 89.4% | 目標 達成 |
学校健診における12歳児の一人平均むし歯数 | 1.13本 | 0.53本 | 目標 達成 |
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歯の喪失防止 |
60歳で24歯以上自分の歯を有する者 | 78.2% | 91.3% | 目標 達成 |
40歳で喪失歯のない者 | 60.7% | 78.2% | 目標 達成 |
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60代で「噛むことに支障がない」と回答した者の増加 | 83.2% | 88.6% | 改善 | |
歯周病※を有する者の割合の減少 |
40歳 | 40.5% | 50.9% | 悪化 |
60歳 | 58.3% | 60.9% | 悪化 | |
歯科検診を受診した者の増加 | 16.6% | 25.3% | 改善 |
※歯周病とは、歯茎や骨など歯を支える周囲組織の病気のことで、進行すると歯を失うこともあります。糖尿病や心臓病などの全身疾患にも関わると言われています。
指定歯科医療機関
妊婦や節目年齢(40、50、60、70歳)、後期高齢者(75歳)を対象とした歯科・歯周疾患・口腔がんなどの健診を指定歯科医療機関で実施しています。
口の機能が低下している人を対象とした口腔ケアサービス(ブラッシング指導など)も行っています。