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あわすのスキー場、復活のために情熱を注ぐ。

写真:冬の感謝祭で参加者と触れ合う松井さん

冬の感謝祭で
参加者と触れ合う松井さん

復活へ向けた大きな決断。

 あわすのスキー場(大山地域)から歩いて5分の場所に自宅があり、小さな頃からスキー場を庭のようにして育ちました。仕事で東京勤務をしていた時も、週末は帰省してスキークラブの運営やコーチを続けていましたので、人生の多くの時間を過ごしてきたこの場所には、たくさんの思い出があります。
 2020年に、暖冬や感染症の拡大の影響でスキー場が閉鎖されると聞いたときは、大変ショックを受けました。スキー場がなくなると、粟巣野あわすの灯火ともしびが消えてしまうように感じました。なんとしても存続させたいと思い、仲間と「あわすのスキー場の復活を支援する会」を結成しました。その後、運営団体である「NPOあわすの」の存続も決まり、一念発起して会社を早期退職。スキー場の再建に情熱を注ぐ決心を固めました。

オールシーズン楽しめるベース基地。

 まず始めた草刈りボランティアには、4カ月で延べ500人以上、また、運転資金調達のためのクラウドファンディングでは、約400人から計600万円以上の支援金が集まりました。地域で60年以上愛されてきたあわすのスキー場は、富山の人たちにとって大切な場所であり、私と同じ想いを持つ人がこんなにもいるのだと、胸が熱くなりましたね。
 今は、ここをオールシーズン楽しめる場にしようと、これまでとは違う視点での施策を具現化しはじめています。感謝祭などの行事、ヤギの飼育、SNSでの情報発信、地元産手打ちそばの提供、今夏始めた「日本一お世話をしないキャンプ場」も好評をいただいています。
 大事にしているのは、ユーザー目線での運営です。自発的にお客さんに話を聞き、要望をすぐ形にして心をつかむようにしています。そのかいあってか、昨年は過去15年間で最大の集客数に。潜在ニーズはまだまだあると感じています。

写真:松井一洋さん プロフィール

ゲレンデの除草スタッフとして活躍するヤギのあかねちゃんと
松井 一洋(まつい かずひろ)さん
富山市粟巣野出身。「あわすのスキー場の復活を支援する会」の発起人、現代表。昨年、あわすのスキー場支配人にも就任。

スキー場を地域発展の拠点に。

 支援する会の発足から2年。地元の人たちも積極的に協力してくれるようになり、地域にも良い変化が生まれています。今後の課題は、次の世代へつなげていくための組織作りです。そのためには、もっと多くの人に認知してもらい、NPOの会員(ファン)を増やすことが今は大切。そして5年後には会員が自ら新たな企画を立案し、利益を生み、私以外の常勤を雇用することが次世代につなぐ鍵だと考えています。
 最終目標は、「スキー場を地域のにぎわいの拠点として発展させ、この地域を過疎化させないこと」です。粟巣野に住みたいと思ってもらえるような魅力のある町にしていきたいと思っています。

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この連載では、富山で活躍するさまざまな方の「アメイジング(驚くほど素敵)」な富山について掲載します。また、WEBサイトでは皆さんのアメイジングなエピソードも募集しています。

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