本市の「富山市立小・中学校の再編原案」について、富山市通学区域審議会において、「適正規模の維持」「教室の過不足」「通学の負担」の3つの観点を中心に審議が行われました。その答申を踏まえ、2月24日に「富山市立小・中学校再編計画」を策定しました。
タブレットを用いた授業
グローバル化やICT化の進展、新型コロナウイルス感染症拡大など、社会情勢の変化がより複雑になり、予測困難な状況が続いています。
こうした中、これからを生きる子どもたちは、「自ら考え、仲間と協働し、課題を解決していく」経験を通して、将来、社会に出て困難に直面したときにそれを乗り越える力を身に付けていくことが大切です。
本市では、これまで進めてきた教育をさらに「深化・発展」させ、新学習指導要領の着実な実施に基づく質の高い教育を行いつつ、社会情勢の変化による新たな課題に対応するため、学校再編と併せて、次の4つの視点(ビジョン)のもと、積極的に教育環境づくりを進めていきます。
1 発達段階を踏まえた、一貫性のある9年間の学びを充実させる小中連携教育
2 コミュニティ・スクール等地域に根差した学校づくり
3 学校の適正規模の確保と、悩みを抱える子どもの居場所を用意する多様な学びの場の提供
4 教員が生き生きと健康で働き、子どもたちと向き合う時間を確保するための教員の働き方改革
本市における児童生徒数および小・中学校数の推移
本市の児童生徒数は、昭和60年から令和2年にかけて46.7%(26,172人)減少しています。今後も減少傾向は続き、令和22年には23,946人になる見込みです。
人口減少・少子高齢化が進み、子どもたちを取り巻く状況は変化しています。
こうした中、2021年中央教育審議会答申で提起された「全ての子どもたちの可能性を引き出す、個別最適な学びと協働的な学びの実現」に向けて、持続的で魅力ある学校教育が実施できるよう、学校規模の適正化や適正配置、学校施設の維持管理などについて、総合的に検討していくことが大切です。
地域生活圏 | 再編の組み合わせ | 再編先学校 | 手法 |
---|---|---|---|
富山中央 | 柳町小、中央小 | 中央小 | 統合 |
柳町小(一部)、奥田小 | 奥田小 | 通学区域変更 | |
柳町小(一部)、東部小 | 東部小 | ||
富山北部 | 岩瀬小、萩浦小 | 萩浦小 | 統合 |
針原小、浜黒崎小、大広田小 | 大広田小 | ||
針原小(一部)、新庄北小 | 新庄北小 | 通学区域変更 | |
針原小(一部)、浜黒崎小、大広田小 | 大広田小 | ||
和合 | 四方小、八幡小、草島小、倉垣小 | 和合中併設小 | 統合 |
呉羽 |
古沢小、池多小、長岡小、寒江小、老田小、呉羽小 |
呉羽小 | 最終統合 |
富山西部 | 神明小、五福小 | 五福小 | 統合 |
富山東部 | 太田小、山室中部小 | 山室中部小 | 統合 |
大沢野 |
船峅小、大沢野小 |
大沢野小 | 統合 |
船峅小、大久保小 |
大久保小 | ||
大沢野・細入 |
神通碧小、大沢野小 |
大沢野小 | 統合 |
船峅小、神通碧小、大沢野小 |
大沢野小 | ||
楡原中、大沢野中 | 大沢野中 | ||
大山 |
福沢小、小見小、上滝小、大庄小 |
上滝中併設小 | 最終統合 |
福沢小、小見小、上滝小、大庄小 |
大庄小 | 統合 | |
八尾 |
樫尾小、八尾小 |
八尾小 | 一次統合 |
樫尾小、杉原小 |
杉原小 | ||
樫尾小、八尾小、杉原小、保内小 |
八尾地域統合中併設小 | 最終統合 | |
八尾・山田 |
樫尾小、山田小、八尾小 |
八尾小 | 一次統合 |
樫尾小、山田小、八尾小、杉原小、保内小 |
八尾地域統合中併設小 | 最終統合 | |
山田中、八尾地域統合中 | 八尾地域統合中 | 統合 | |
婦中 |
朝日小、速星小 |
速星小 | 統合 |
古里小、音川小、神保小 | 城山中併設小 | ||
古里小、音川小、神保小 | 神保小 |
※ 網掛け は複式学級のある学校、太字は全学年単学級の学校。
©TOYAMA CITY╱DLE
将来の子どもたちの学びを保障するため、学校規模の適正化を進めるとともに、全市的な視野に立った、教育の全体像の構築が必要であると考えています。
この学校再編計画は、市が進める学校再編について、保護者や地域の方との話し合いを進めるためのスタートラインと位置付けています。また、学校再編と並行し、本市の教育施策を深化・発展させるための4つの視点(ビジョン)についても、各地域に赴いて説明を行い、保護者や、これから保護者となる方などと意見交換をしていきます。
その他学校再編に関する取り組み
市立小・中学校再編計画の詳細