写真:小学校の様子

「市立小・中学校の再編」について
~未来の子どもたちのために~

お問い合わせ 教育総務課 電話:443-2130

 子どもたちの教育環境を充実し、将来にわたり維持するためには、学校規模の適正化が必要です。そのため、市では小・中学校の再編に取り組んでいます。

1 市内の児童生徒数は大きく減少しています

平成元年(1989年)

小学生 30,227人

中学生 18,439人

画像:矢印

令和元年(2019年)

19,993人33.9%減少)

10,385人43.7%減少)

 少子・超高齢社会の進行に伴い、市内の児童生徒数は平成元年(1989年)から令和元年(2019年)の30年間で大きく減少しています。
 富山市将来人口推計報告書によると、今後30年間で0~14歳の年少人口は、さらに24.8%減少すると見込まれています。

2 市内の小・中学校は半数以上が「小規模校」です

 学校教育法施行規則では、小学校・中学校の学級数はともに「12~18学級」を標準としています。一方で、児童生徒数の減少に伴い、市内の学校は、令和2年度現在、小学校・中学校ともに、半数以上が標準を下回る「小規模校」となっています。

小学校の学校規模

グラフ:小学校の学校規模

中学校の学校規模

グラフ:中学校の学校規模

画像:グラフ 11学級以下 11学級以下

画像:グラフ 12~18学級 12~18学級

画像:グラフ 19学級以上 19学級以上

学級数が法令で定める標準規模(12~18学級)を下回る学校

小学校 38/65校(58%) 中学校 15/26校(58%)

3 学校規模を適正化するよさ ~小規模校における教育の課題と解決~

 小規模校には、「一人一人の子どもに目が届くのできめ細やかな指導ができる」「他学年や地域の方との交流活動がしやすい」などのよさがある一方で、課題も抱えています。

●小規模校の「課題」にはどのようなものがありますか。

  • クラス替えができず、お互いの評価やイメージが固定化しやすくなります。
  • 部活動の選択肢が少なくなります。
  • 合唱や球技などの集団活動が制約されます。
  • 中学校では9教科10科目全ての教員がそろわず、一部の教員が専門以外の教科の授業を行うこともあります。

●学校規模の適正化ではどのような「よさ」が生まれますか。

  • 多様な考えに触れ、認め合い、協力し合うなど、子ども同士の交流が増えます。
  • 子ども同士が切磋琢磨し、自分の目標を持つなどといった向上心が育ちやすくなります。
  • 習熟度に合わせて、クラスの枠を超えたテーマ別の学習など、さまざまな授業展開ができます。

4 子どもたちが学びやすい学校規模が必要です

 情報技術の進化やグローバル化の進展など、今後、将来の予測が難しい社会を生き抜く子どもたちには「柔軟に対応する力」「多様な視点から考える力」「仲間と協働する力」「果敢に挑戦する力」などを確実に育むことが求められています。
 このような力を育むためには、学校という集団の中で、教員の多様な価値観に触れ、たくさんの友達と切磋琢磨し、多くのことを学んだり経験したりすることが大切です。
 そのためには子どもたちが学びやすい学校規模であることが必要だと考えます。

画像:学校の様子

教育環境を充実するため、市民の皆さんと「学校再編」を考えます

 市教育委員会では昨年度から、各地域の自治振興会やPTAの代表の皆さんに、市全体および各地域の小・中学校の現状を伝えています。今後さらに市民の皆さんの意見を踏まえ、一緒に学校再編を考えていきます。

今後の取り組み

  • 市民5,000人の無作為抽出による学校再編に関するアンケートを行い、結果を公表します。
  • アンケートの結果や有識者の意見などを踏まえ、今年度中に「学校再編に関する基本方針」を策定します。
  • さまざまな機会を捉え、市民の皆さんに「小・中学校の将来のあり方」に関する説明を行います。