佐藤美術館の概要

沿 革

富山市佐藤記念美術館は、富山県砺波市出身の実業家であり茶人でもあった、故佐藤助九郎氏が中心となり、昭和36年9月に(財)佐藤美術館として開館しました。その後、同38年には(財)富山美術館と改称しました。平成3〜5年にかけて、開館30周年記念増築工事を行い、同10年4月には(財)富山佐藤美術館と改称しています。館内には展示室のほかに、佐藤家より「助庵」「柳汀庵」の2席の茶室とともに、総桧造りの書院座敷が移築されています。同14年4月に、建物と所蔵作品などの全てを富山市に寄贈し、現在は佐藤記念美術館として、郷土博物館と2館一体運営を行っています。

佐藤記念美術館外観

展示室
佐藤記念美術館展示室間取り
1 第1展示室
2 第2展示室
3 講堂
4 茶室 助庵
5 ロビー
6 トイレ
7 学芸室
8 事務室
9 応接室
10 茶室 柳汀庵
11 展示コーナー
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和室

柳汀庵
柳汀庵:写真

金森宗和の指導になったと伝え、加賀藩家老横山家から佐藤・当館へと移築された茶室です。二畳台目の本席、七畳半の煎茶趣味の意匠をもつ部屋、そして三畳の水屋で構成されています。本席は板戸引き違いだての躙口(にじりくち)をもち、床は踏込床(板床)で細長い墨蹟窓をともなっています。全体に瀟酒(しょうしゃ)な趣で、宗和流の好みが反映されています。茶室の前には金沢の丸岡氏設計の茶庭があり、国東(くにさき)塔などが配されています。


助庵
助庵:写真

久田宗全好みの半床庵に基づいて考案されたと思われ、三畳半台目中板入りの形式です。昭和20年代前半に当館創設者の佐藤助九郎が柳瀬村(現 砺波市)の自宅に建てた茶室で、美術館創設時に館内に移築され、松永耳庵翁により助庵と命名されました。平成5年の増改築工事にともない、現在の場所に再度移された折、本席をとりまく水屋・立礼席・露地などを佐藤昭夫氏が設計し、現在のたたずまいとなりました。

→茶室「助庵」の利用案内はこちら


主な収蔵品

3度にわたり佐藤家より寄贈を受けた千余点の作品がその中心です。これらは、東洋の古美術が中心で、絵画・墨蹟・陶磁器など多岐にわたっています。

銀嶺富士図
銀嶺富士図
古伊賀花入
古伊賀花入
青釉黒花筋文両手付壺
青釉黒花筋文両手付壺
石山切
石山切
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