【この展覧会は終了しました】
東南アジアの陶器といっても、陶磁の世界を牽引してきた中国陶磁と比べ
ると、現代の私たちには、まだまだ縁遠い存在ではないでしょうか。しかし、
タイやベトナムの陶器は室町から江戸時代に日本にもたらされ、「宋胡録
(すんころく)」や「安南(あんなん)」などと呼ばれ茶道具として珍重されて
いるのです。このように、東南アジアのやきものは、日本と決して無縁のも
のではありませんが、これまで見出された品々は、茶道具という限られた窓
口からみたもので、やきものとしての全体像は十分に知られているとはいえ
ません。
中国に隣接するインドシナ半島では、各地で施釉陶(せゆうとう)(釉薬を
かけたやきもの)が作られてきました。これらは、先進地である中国の影響
を色濃くうけながらも、それぞれ独特の様式を展開し、14~16世紀頃を中心
に、フィリピン・インドネシア、また、日本やアフリカなど広い地域に輸出
されています。鉄絵を用いて魚や草花の文様を奔放に描いたタイの陶器、中
国とは一味ちがったのびやかな筆づかいで鉄絵や青花で文様を表現したベト
ナム陶器など独自の魅力に溢れています。一方カンボジア(クメール)のや
きものは、生産の頂点が11~13世紀であり国外への輸出や、中国陶磁からの
影響がほとんどありません。猫や鳥などのいきものや人を形どった壺や堂々
とした大壺など、他の地域にはみない独特の造形には目を見張るものがあり
ます。
本展覧会では、平成28年度に当館に寄贈いただきました敢木丁(かむらてん)
コレクションを中心に、館蔵の優品をまじえて、ベトナム・タイ・カンボジ
ア・ミャンマーなど東南アジアの陶器全般を俯瞰的に展示します。あまり目
にすることが少ない、この地域のやきものの魅力にふれていただく機会とな
れば幸いです。
◇ 会 期 令和2年10月3日(土)~11月29日(日)
※会期中無休
◇ 開館時間 午前9時~午後5時(入館受付午後4時30分まで)
◇ 場 所 富山市佐藤記念美術館
→交通アクセスはこちら
◇ 観 覧 料 大人 210円 高校生以下無料




