
世界最大の島国として知られるインドネシアでは、一万数千の島々に三百
以上の民族が暮しており、各島には、それぞれの地域の特色を生かした、質
の高い染織品が多く存在しています。
インドネシアの染織品には、大きくわけて「染」と「織」という2つの系
統があり、このうち「染」の方では、模様部分を蠟で防染して染色を施す
「バティック」という技法が広く用いられています。一方「織」の方では、
あらかじめ多色に染め分けた絣糸(かすりいと)を用いて模様をあらわす
「イカット」がよく知られています。
平成23年、当館は、染織造形家の増山紀代氏から、インドネシアの染織作
品とその関連資料、あわせて200件あまりの寄贈を受けました。現地染織品
の研究家としても知られる同氏のコレクションは、「織」のイカットが中心
となっています。本展では、その中から腰巻、頭巾、肩掛など、生活や祭礼
の場で用いた染織品を展示紹介します。本展を通して、人と自然が共生する
インドネシアの島々で連綿と受け継がれてきた、彩り豊かな染織の世界に触
れていただければ幸いです。
◇ 会 期 平成31年4月27日(土)~7月7日(日)
◇ 休 館 日 5月13日(月)~5月19日(日)
◇ 開館時間 午前9時~午後5時(入館受付午後4時30分まで)
◇ 場 所 富山市佐藤記念美術館
→交通アクセスはこちら ◇ 観 覧 料 一般 210円 高校生以下無料