やきものの生産は、世界各地でおこなわれてきました。東南アジアにおいても
フィリピンやインドネシアなどの島嶼部では、古くから土器などがつくられて
きました。一方で、釉薬のかかった「施釉陶」は、中国陶磁の影響を受けなが
ら、インドシナ半島のベトナムやタイ、ミャンマーなど大陸部のいくつかの地
域でつくられています。伝統と恵み豊かな自然のもとで育まれたそれらのやき
ものは、素朴で温かな魅力であふれています。
本展では、1世紀から3世紀、12~16世紀頃までのベトナム、13~16世紀のタイ、
9~13世紀のカンボジア(クメール)などの東南アジア陶器を紹介します。な
かでもベトナムやタイの陶器は、海上交易を通じて東南アジア地域をはじめ広
い範囲へ輸出され、日本にももたらされました。こうしたやきものの一部は、
茶の湯において茶碗や花入、香合として取り上げられ、ベトナムの陶器は「安
南」、タイの陶器は「宋胡録」と呼ばれ親しまれてきました。同じように、イ
ンドネシアの染織品のなかにも、茶の湯の道具を包む袋として取り入れられた
ものがありました。陶芸や染織といった分野に限って見ても、東南アジアの工
芸は、わが国の文化の中に深く息づいているといえるでしょう。
こうした東南アジア美術の魅力にふれながら、広大な地域を結んだ交易の広が
りにも、想いを馳せていただければ幸いです。
◇ 会 期 令和8年7月18日(土)~9月27日(日)
◇ 休 館 日 7月21日(火)
◇ 開館時間 午前9時~午後5時(入館受付午後4時30分まで)
◇ 場 所 富山市佐藤記念美術館
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◇ 観 覧 料 大人 210円 高校生以下無料
◇ 主 催 富山市教育委員会(富山市佐藤記念美術館)
◇学芸員による展示解説会◇
8月22日(土)・9月19日(土)いずれも午後2時より当館展示室にて
※要観覧料、申込不要