
当館創設者の佐藤助庵(十二代助九郎、1896~1979)は、富山県砺波市
に生まれました。大正7年に早稲田大学を卒業後、家業の土木建設業を継ぎ、
実業家として手腕をふるうかたわら、昭和14年からは貴族院議員を務め、
戦後も地方政財界の要として活躍しました。
一方で助庵は、漢詩、俳句、書画などを善く嗜んだ風流人でもありまし
た。とくに茶の湯には熱心に取り組み、裏千家14代淡々斎から「宗越」の
茶名を受けています。また、斯界の大御所として知られた松永耳庵翁を師
と仰ぎ、茶の湯を通じて交流を深め、館内にある茶席名の由来となった助
庵の号を拝領しています。
助庵が生前に蒐集した千余点に及ぶコレクションは、日本だけでなく、
中国、東南アジア、中近東など幅広い地域に及んでいます。その内容は茶
道具だけでなく、東西の古美術全般を含んでおり、茶人としての肩書きに
囚われない、助庵の自由な蒐集の精神をうかがい知ることができます。
本展では、これらの中からとくに評価の高い優品を展示し、その内容の
一端を紹介します。
◇ 会 期 令和3年2月20日(土)~4月11日(日)
◇ 休 館 日 2月24日(水)
◇ 開館時間 午前9時~午後5時(入館受付午後4時30分まで)
◇ 場 所 富山市佐藤記念美術館
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◇ 観 覧 料 大人 210円 高校生以下無料