小竹貝塚出土のシロワニ
今回の分析で発見された魚類の中で特に注目される種としてシロワニが上げられます。
 
シロワニは温帯、熱帯海域に生息する暖海だんかい性のサメ類であり、現在、日本海での生息は確認されていませんが、東シナ海での生息が確認されています。

本遺跡が形成された縄文時代前期は、世界的に温暖期であったと推定されており、シロワニが日本海に生息していたとしても不思議ではありません。
出土したシロワニの歯
出土したシロワニの歯
本遺跡でシロワニが出土したことは、当時の気候の温暖化を裏付けるものと言えます。
 
※シロワニの歯の同定は、鶴見大学短期大学部歯科衛生学科後藤仁敏教授にご教示いただきました。
(納屋内)