押上おしあげ遺跡

室町時代終わりから江戸時代にかけての塚
(富山地域)
現在の押上遺跡
神通川・熊野川の形成した扇状地上に立地します。
もとは直径15m、高さ1.5mの円形状の塚でしたが、現在裏側の一部がこわれ変形しています。
塚は川石の混じった周囲の土を盛りあげて築かれ、塚の平面には扁平な石を使用しているのが特徴です。
また塚の上部が平坦になっているのは昔、社があったからと伝えられています。この塚と似たものに、上千俵の塚根経塚がありますが、これは小さな石一つ一つにお経を墨で書き写したものを積み上げて築いた供養塚です。この塚も同じような性格をもつものと思われます。
当地の周辺には中世から近世にかけて多くの寺院があったとも伝えられており、それらの寺院と関連するのかもしれません。
塚が築かれた時代は、室町時代の終わりから江戸時代にかけてのものと思われます。