金屋南かなやみなみ遺跡

3 雨乞い儀式との関連性? 馬歯出土
(富山地域)
1.はじめに
平成11年度に富山市教育委員会が発掘調査を行った金屋南遺跡から、鎌倉時代の馬歯が出土いたしました。出土したときは、かなり脆い状態だったので、保存するための科学処理を行いました。
 
 
2.出土状況
鎌倉時代(今から約800年前)の屋敷の周囲をめぐらす溝(溝の幅約1.2m・深さ約35cm)の中から、胴体から切り離した頭部だけが出土しました。右側面を上にした状態で、臼歯きゅうしだけが腐食せずに残っていました。
 
馬の頭骨(灰色の部分が出土)
 
 
3.馬歯からわかったこと(鹿児島大学 西中川駿教授による)
体高(馬の大きさ) 約131cmの中型馬(鎌倉時代には一般的にいる馬)
年齢 5から6才
 
金屋南遺跡の馬と現在の馬(サラブレッド)の大きさの比較
金屋南遺跡の馬 現在の馬(サラブレッド)
 
 
関連項目
  金屋南遺跡 1 金屋の地名の始まりか、中世の大規模集落跡
  金屋南遺跡 2 提子に納められた鏡と刀