国の法令等では、標準的な学級数(特別支援学級を除く)について、次のとおり規定されています。
区分 | 標準規模 | |
標準規模※ | 統廃合による許容範囲 | |
学校教育法施行規則 | 12~18学級 | - |
義務教育諸学校等の 施設費の国庫負担等 に関する法律施行令 | 12~18学級 | 19~24学級 |
公立小学校・中学校の 適正規模・適正配置等 に関する手引 | 12学級以上 (中学校は9学級以上) | - |
※義務教育諸学校等の施設費の国庫負担等に関する法律施行令では「適切な規模」、「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」では「望ましい規模」という。
標準の学級数を下回る小規模校と、標準を上回る大規模校とでは、それぞれの「よさ」がある一方で、「課題」が生じる可能性もあります。
小規模校の「よさ」と「課題」
区分 | よさ | 課題 |
学習面 | ・個に応じた指導が行いやすい ・一人ひとりが活躍できる場面が 多い | ・多様な考えや意見に触れる機会 が少ない ・中学校では、専門教科の教員が 確保できない |
生活面 | ・生活環境等が把握しやすく、個 に応じた指導が行いやすい ・家庭や地域と連携が図りやすい | ・人間関係が固定化されやすい ・クラブ活動や部活動の選択肢が 少ない |
学校運営面 | ・教員が少ないため、教員間の共 通理解が図りやすい ・成績処理等の事務に要する時間 が少ない | ・教員の校務負担が大きくなる ・作業の分担や行事運営のための 職員数が不足する |
大規模校の「よさ」と「課題」
区分 | よさ | 課題 |
学習面 | ・多様な考えや意見に触れる機会 が多い ・教科の専門性が高い授業を受け ることができる | ・個に応じた指導が行いにくい ・一人ひとり活躍する場や機会を 設定しにくい |
生活面 | ・学級編制を替えることで新たな 人間関係が構築できる ・クラブ活動や部活動の選択肢が 多い | ・生活環境等が把握しにくく、個 に応じた指導が行いにくい ・異学年交流の機会を設定しにく い |
学校運営面 | ・教員の校務負担が小さい ・教員が多いため、作業の分担や 行事運営が円滑に行える | ・教員間の共通理解に時間を要す る ・成績処理等の事務が複雑化する |
本市では、適正な学校規模について、上記の法令等やアンケート調査結果、通学区域審議会での審議等を踏まえて検討を行い、その基本的な考え方を「富山市小・中学校の適正規模・適正配置に関する基本方針」として定めました(令和2年11月)。
基本方針において、本市の学校規模の基準については、次のとおりとしています。
望ましい学校規模 | 学級数 | ○小学校 12~18学級(各学年2~3学級) ○中学校 9~18学級(各学年3~6学級) |
学級人数 | ○1学級あたり少なくとも21人以上 | |
早期に適正化を検討する学校規模 | ○複式学級が存在する学校 ○全学年が単学級である学校 |