冬の思い出と楽しみ 2022年1月5日

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ページ番号1002975  更新日 2023年1月6日

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12月の肌寒い朝、南西の方に目をやると、牛岳が雪化粧していた。初雪である。数日が経つと牛岳温泉スキー場の雪が消えて枯草色のゲレンデに戻っていたが、これを3回繰り返すといよいよ里にも雪が降るのだと、子どもの頃に近所のお年寄りから聞いたことがある。少年時代は冬が待ち遠しく、雪が降るとワクワクしたものである。小・中学生の頃は、週末になると友達と誘い合って牛岳温泉スキー場でスキー三昧(ざんまい)の日々を過ごした。時には子どもたちだけで、スキー場近くの民宿に泊めていただいたこともあった。民宿のお父さんの自慢は、体の芯まで温まる絶品キノコ鍋である。芋の子を洗うようにして入浴した後は就寝時間なのだが、綿がぎっしりと詰まった布団は重たく冷やりとして、なかなか寝付けなかったことを覚えている。少年時代の良き思い出である。

昔は自宅の辺りでも毎年50センチメートル以上の安定した積雪があり、裏山でスキーやソリ遊びをしたものである。気温は今よりも低かったのだと思うが、庭先で雪だるまをつくり、軒下の氷柱(つらら)を取ってチャンバラ遊びをした。寒さで固まった雪上を歩いて小学校まで集団登校したこともしばしばあった。自分と同世代の皆さんは、少なからずこんな冬の思い出があるのではないか。

さて、懐かしい話はこれくらいにして、富山の冬にはたくさんの楽しみがある。

一つには、ウインタースポーツの楽しみである。立山山麓スキー場や牛岳温泉スキー場など、手軽にスキーやスノーボードを楽しめるスポットがあり、しかもアフターはゆっくりと温泉に浸かることも手軽に楽しめる。

二つには、雪景色の楽しみである。富山平野から仰ぎ見る晴れた冬の立山連峰は、まさしく雄大で見る者の心を洗い、感動を与えてくれる。雪景色の田園を疾走する電車は、雪煙をあげて実に躍動的である。神通川や常願寺川の流れは清らかで、河原の雪景色もまた良い。最近では、水田で羽を休める白鳥も間近で見られるのである。

三つには食の楽しみである。脂がのった富山湾の王者「寒ブリ」をはじめ、ズワイガニや甘エビ、ウマヅラハギやゲンゲなどは実に美味(おい)しい。岩瀬・水橋・四方で水揚げされる富山湾の恵みである。さらに、富山市には、歴史のある造り酒屋が5蔵あり、洗練されたハイレベルな地酒が絶えず充実している。加えて、ワイナリーもあって、そのワインも、鮮魚とは実に相性が良いのである。こんな楽しみに満ち溢(あふ)れた「富山の冬」を、皆さんにもぜひ楽しんでいただきたいと心から思うのである。

写真:雪景色
雪景色の田園を疾走する電車

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