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虫捕り名人

 大好きな夏、夜のとばりが下りると暗闇にホタルが乱舞する、今年もそんな風情のある季節がやってきた。
  
 自分が子どもの頃は、自宅近辺でもホタルの乱舞を観ることができた。無類の昆虫好きだった少年の心には、何のためにホタルは光るのか?どうやって光るのか?なぜ触っても熱くないのか?などと、多くの不思議が限りなく湧き出て、好奇心が大いにくすぐられたものである。

 しかし、近年では河川や用水の整備が進んだことや、餌であるカワニナの生息地やきれいな清水が減少したことなどから、残念ながらホタルの生息地は限られてきている。富山では、6月上旬ごろから大型で強い光を放つゲンジボタルが出始め、そのあとに小ぶりなヘイケボタルが7月下旬にかけて観賞できる。最近は、「富山県ホタルの会」や「日産ビオパーク西本郷」の活動に参加させていただき、ホタルや昆虫の観察や、会員の研究成果を伺うことも楽しみの一つとなっている。つい最近、陸生のヒメボタルが富山市でも生息していることを知り、ぜひ一度観察したいと思っている。

 また、あらためて「富山の自然」をみてみると、標高3,000メートル級の高山から水深1,000メートルの富山湾に至るまで、変化に富んだ美しく豊かな大自然は、1年を通して実にさまざまな動植物を育んでおり、まさに生物多様性の宝庫といっても過言ではない。とりわけ富山の夏は、さまざまな昆虫や動植物が活発に活動し、その短い命を輝かせる素晴らしい季節なのである。

 さて、自分の少年時代の夏休みの思い出といえば、何といってもカブトムシやクワガタムシなどの虫捕りである。当時は良好な里山環境が残されており、近所の「虫捕り名人」と一緒に日が暮れるまで里山や河川敷を駆け回って、虫捕りに没頭していたものである。ついにはその昆虫好きが高じて、数年前に、「巨大ミヤマクワガタを探せ!」という企画で番組まで制作してしまった。「藤井隊長と2人の隊員が、富山市の山林で日本最大(78.6mm大阪府北摂山系)超えのミヤマクワガタを発見する。」というミッションだが、それはまだ達成されていない。チャンスがあれば、ぜひリベンジしてみたいものであるが、いずれにしても、少年時代に抱いた「昆虫や動植物」、「自然」への憧れ・夢は消えることなく続くのである。

 皆さんもこの夏休みを利用して、お子さんやお孫さんと一緒にファミリーパークや科学博物館にお出掛けいただき、身近にある「自然の不思議」や「生物多様性の魅力」を再発見していただければ幸いである。



 

                山田地域のクワガタムシ(2020年7月)
                ※観察後逃がしました。