【キンミズヒキ】
(竜牙草[リュウガソウ]) バラ科

 各地の原野に自生の多年草である。茎の高さは40〜100cmに達し、全株に粗毛がある。葉は奇数羽状複葉で互生し、葉柄の基部に葉状の托葉がある。小葉は2〜3対あり、長楕円形で両端はとがり、縁は粗鋸歯になっている。がくには多数のかぎ状の毛があり、他の物に付着する。
 キンミズヒキは、花が水引きのような黄金色であるところから名付く。春、やわらかい若芽をゆでて、おひたし、和えもの、汁の実として食用にする。
[薬用]  竜牙草は、利胆、下痢止め薬として用いる。
 民間での用い方は、下痢止め薬(とくに大腸炎、赤痢など)として、全草4〜10gを水300〜400ccで煎服する。ゲンノショウコで効かないものに用いてなおる場合がある。口内炎、扁桃腺炎には、全草の煎液をうがい薬として用いるとよい。陰部のただれ、潰瘍は、男女ともこの根を煎じた汁で洗浄したらよいといわれる。
[栽培]  種まき、または株分けで容易に栽培できる。ほとんど無肥料でよい。