【ウイキョウ】
(茴香) セリ科

 ヨーロッパ原産で各地に栽培される多年草である。葉は多数の糸状の裂片からなる羽状複葉である。夏、枝先に黄色の小花を複散形に多数開く。果実は円柱状で長さ7〜10mm、成熟すると二分する。芳香が強く、わずかに苦みがある。
[薬効]  果実は芳香性で、健胃、駆風に5〜8gを水400ccで煎服する。果実を蒸留してウイキョウ油をとり、これを洋酒・洋菓子、ぬか味噌に矯味(味をよくする)、香味料として、少しまぜる。果実をまぜてもよい。
 民間での用い方は、乳汁の分泌促進、去たんに、果実5〜8gを水400ccで煎服するとよいといわれる。
[栽培]  ウイキョウに病害はなく、栽培は容易である。花序によって熟する時期がずれるから、熟したものから収穫する。種子をまくと2年目から果実をつけ収穫することができる。甘味の強い品種を選ぶことが大切である。5〜6年で株の老化がはじまり収量が落ちてくるから、様子をみて更新する。