【ヤマノイモ】
(山薬) ヤマノイモ科

 山野に自生のツル性多年草。地下に大きい円柱形の多肉根を生じる。葉は対生、長柄長卵形で先はとがり、基部心臓形耳形をなす。雌雄異株。夏には白色小花を3〜5の穂状花序を葉腋胸につける。雄花は立ち、雌花はたれ下がり、種子は平らで広円形の膜質翼を有す。
[生薬]  山薬:根のコルクを去って乾燥、ほぼ円柱形で多少扁圧され長さ10cm、外面は白色、折面は平らで粉状。無臭、淡白な味。
[薬用]  根は滋養強壮剤で、下痢止めに1日5〜10gを煎服する。民間では火傷、ひび、しもやけに根を下ろしてつける。
[成分]  根に粘液質のムチンを含む。その他サポニン、アラントイン、アルギニン、コリンなどを含む。
[栽培]  秋の枯れかかった頃、つるにムカゴがたくさん付く。これをとってオガクズの中に入れ冬期間貯え、春に水はけの良い畑にまく。秋に径3cm、長さ10cmのイモがたくさん出来る。これを翌春、植え付け竹や小枝で支柱を立てて栽培する。