【ムラサキ】
(紫根) ムラサキ科

 日本各地の原野などに自生また、栽培され茎の高さ30〜60cmで全草に毛が密生している。夏、枝の先の葉状苞ごとに、小さな白色の梅の花に似た花を開く。果実はまるくてかたく、径2〜3mm白または淡褐色。

[生薬]  紫根:10月に根を堀り上げて、土をよく落とし水洗いしないでそのまま天日乾燥する。根を噛むと甘酸っぱい味がする。
[薬用]  やけど、凍傷、湿疹、腫瘍、水泡などに根を粉末にして、オリーブ油にまぜて外用すると、良く効くといわれる。漢方薬に紫雲膏がある。
[成分]  紫色素はナフトキノン誘導体のシコニン、アセチルシコニンなどである。
[栽培]  日当たりと排水の良い軽い土が良く、6月に種を蒔き、発芽1カ月後の頂芽を取り除き、根を肥大させる。8月までに2〜3回肥料を施し、根の肥大を待って10月に収穫する。