【ハマスゲ】
(香附子・コウブシ) カヤツリグサ科

  各地の海浜や河原など日当りのよい砂地に自生の多年草で長い根茎を有し、その所々が塊状に肥大している。葉は数葉叢生し線形で先は次第にとがり深緑色を呈す。夏に花茎を出し、茎の先に線形の苞2〜3枚を生じその中心から長短ある花序の枝を数本出して濃い茶褐色穂状花を疎に集合してつける。
[生薬]  香附子:根茎のヒゲ根を焼きとったもの。紡錘形で灰褐色で5〜8回の不整輪を有し、横断面は赤褐色〜淡黄色で蝋様なツヤを有し、特異芳香があり緩和な味を有す。
[薬用]  香附子は通経、浄血薬で神経症、月経不順に1日5〜8gを水500ccで煎じ1日3回に分服する。
[成分]  根に精油を1%含み、主成分はシペロール、シペレンなどを含む。その他脂肪油を含み、リノール酸、リノレイン酸、オレイン酸、ミリスチン酸などのグリセライドである。