【ニガキ】
(苦木) ニガキ科

 各地の山野に自生する落葉小高木で高さ10mになる。雌雄異株、葉は奇数羽状複数で互生、卵状披針形で鋸歯を有し先が尖り夏、黄緑色の小花を多数ひらく。果実は核果でゆがんだ楕円形である。
[生薬]  苦木:ニガキの幹、枝の皮を取り除いた木部は黄白色で質は緻密で味苦く、残留性。
[薬用]  苦味健胃薬として胃炎、食欲不振、消化不良などに苦味チンキとして、1〜2gを水100ccで煎服する。民間では、殺虫剤として家畜や農作物に煎液を用いる。
[成分]  木部に苦味質のダイテルペン系のカッシンを含む。その他ニガキノール、ニガキノン、メチルニガキノンなど、種子に脂肪油含み、ペトロセリン酸、オクタデセノン酸、パルミチン酸などのグリセライドである。
[栽培]  春、芽の出る前に、排水の良い日当りの良い地に挿し木する。栽培容易。