【トリアシショウマ】
(赤升麻) ユキノシタ科

 各地の山地に自生する多年草で、高さ60〜100cm。葉の小葉は卵形から長卵形となり、葉先は鋭く尖り、6〜7月ごろ、茎の先に白色の小花を円錐状にたくさんつける。地下茎は赤黄色から赤色である。
[生薬]  赤升麻:10〜11月に根茎を掘り上げ、水洗いして天日乾燥する。やや苦味があり収れん性である。
[薬用]  根茎は解熱、解毒薬として用いられる。民間では、解熱、発汗、消炎、腸炎などに、1回3gを水100ccで1回に煎服する。
[成分]  根にはフラボノイドのアスチルビンを含む。その他イソクマリン系のベルゲニンを含有する。
[栽培]  肥えた有機質の土壌で、風通しの良い場所ならよく育つ。半陰地や木の下草として植えると、大きな葉になる。鉢植えにしても丈夫に育つ繁殖は株分けするのがよく、一般に秋の彼岸の頃が最も良い。