【トチバニンジン】
(竹節人参) ウコギ科

 山野の陰地に自生の多年草、茎は高さ約30cm、根茎は竹節状に連なって横走する。葉は5枚で掌状葉となり、夏に白い小花を付ける。果実は球状で赤く熟する。この名は、葉の形がトチノキに似ていることから名がついた。
[生薬]  竹節人参:秋に根茎を掘り上げ、細根を除いて水洗いし、湯通しをして天日乾燥する。
[薬用]  根茎は健胃、去たん、解熱薬で、2〜4gを水300〜400ccで煎じ1日3回に分服する。食欲不振、消化不良、気管支炎などに用いる。
[成分]  根茎にサボニンのパナックスサボニン約5%含む。その他バナキサジオール少量含有する。
[栽培]  8月下旬採種し、砂と共に鉢に入れ、涼しい場所に鉢ごと土の中に埋めておく。翌年3月頃取り出し水洗いし、果皮を去り種子だけにし、落葉の熟土にまく。2週間で発芽、1年目3枚の葉生じ、3〜4年目で5葉出す。