【コウホネ】
(川骨) スイレン科

 池沼に自生の多年草。肥大した根茎は池の中を横走し、一端から葉を叢生する。水中にある葉は短柄でうすく水上葉は厚くツヤがあり、緑色。夏、水上に長い花梗をあげ黄色で梅型の5弁花を開く。果実液果は水中で熟し多くの種子をつける。
[生薬]  川骨:7〜8月に根茎を採集し、縦割りにして天日乾燥したもの。断面は淡褐色から灰褐色、外面は暗褐色で質は粉状で軽い。わずかに特異臭があり苦味もある。
[薬用]  根茎は婦人病の浄血、補精薬として月経不順、産前産後の補精に川骨5〜10gを水 500ccで煎じ、1日3回に温服する。
[栽培]  8月頃に根を採る。根茎には細い根があるので、この部分を残して切って、池や沼に戻してやれば、翌春から芽を出して繁殖する。
[成分]  根茎にアルカロイドのヌファリジン、デオキシヌファリジン、ヌファラミン、ヌファミン、アンヒドロヌファラミンなど含む。また、粘液ラムノサンを含む。葉にはフラボノイドのルテオリングルコシドを含む。