【クコ】
(枸杞) ナス科

 原野、路傍に多くみられる落葉潅木。小枝はしばしば刺に変化し、茎長くのび1〜2m、葉は数個集まり披針形、全縁、質厚くやわらかで無毛。夏、葉腋から細柄を出し淡紫色の花を開く。果実は液果で卵形で多汁。赤熟する。
[生薬]  枸杞葉、枸杞子(果実)、地骨皮(根皮)とそれぞれ称し、根皮は管状〜半管状。長さ5cm、茎1cm、厚さ 0.5cm。外面淡黄褐色で凹凸あり、質かるくざらざらし内層密でかたい。かすかに香りあり、味やや甘くのち苦い。
[薬用]  枸杞葉は利尿、高血圧症の予防に10〜15gを7〜800ccで煎服。枸杞子は果実を枸杞酒として(生の果実を布袋に入れて酒に浸して約1ケ月してから服用する)用いる。地骨皮は肺結核、糖尿病、消炎、解熱、強壮薬として6〜15gを水7〜800ccで煎服。
[栽培]  さし木でいつでもできる。丈夫で容易、草木灰やカリ分で充分。梅雨時ウドン粉病発生があるから排水をよくして枝を剪定して風通しをよくする。