【キカラスウリ】
(括楼根・括楼仁) ウリ科

 各地の山野に自生するツル性の多年草である。雌雄異株で根は肥えて厚く、茎は細く巻ひげがある。葉は有柄の広心臓形で浅く、3〜7に裂けて互生する。8〜9月ごろ白色の花を開く。花片の縁は糸状に細く裂けるがカラスウリよりは短い。果実は広い楕円形で黄熟する。キカラスウリは黄カラスウリのことで、果実が黄色になるからである。
[生薬]  根や種子を秋に採集する。根は水洗いして風乾する。根は生薬括楼根といい、白色の粉状で無臭、かすかに苦味がある。種子は括楼仁という。
[薬用]  根(括楼根)は利尿、催乳(乳汁の分泌をよくする)、せき止め、解熱、止血薬として用いられる。使用方法は、根3〜5gを水400ccで煎じ、一日2〜3回に分服する。
[栽培]  秋に種子をまくを翌春に芽を出す。梅雨時、本床に植え付けて肥料を施し、ツル性なので支柱を立てる。2〜3年後の11月頃に根を掘り上げる。