【ウメ】 |
(烏梅) バラ科 |
中国原産で、各地に栽培の落葉小高木。葉は有柄で互生。托葉は早落性である。花は春早く、葉より先に白色から紅色の花を多数つけ、よい香りを放つ。果実は梅雨のころに球状の石果となり、黄橙で果肉は酸味をもつ。 |
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[生薬] | 烏梅:成熟期の果実の種子を採り、わら火の煙でいぶしたものである。青い果実をすりおろし、しぼり汁を浅い容器に入れて日光にあてて蒸発させると、ねばねばした梅肉エキスができる。簡単に作る時は、弱火でにつめるとよい。 | |
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[薬用] | 烏梅や梅肉エキスは解熱、鎮咳、去たん、鎮嘔吐、止瀉、駆虫などに用いられる。民間では暑気あたり、日射病、吐血、下血などに梅肉エキスや梅干し、烏梅などを適量服用する。食あたり、下痢、嘔吐、腹痛には梅酢を盃に1〜2杯服する。せきには梅酒で湿布する。また神経痛には烏梅の煎液を湿布すると楽になる。 | |
[栽培] | ウメの繁殖はつぎ木で行う。台木は野梅性のさし木苗を用い、2月上旬〜下旬に行う。つぎ木する枝をクサビ形にして、木部と形成層の間に挿入し、しっかり結びつける。 |