【ウコギ】
(五加皮) ウコギ科

 山野に自生し、人家の生垣に栽植の落葉潅木、高さ約2m。幹は叢生、鋭い刺を互生、長柄で5出掌状復葉をなし、小葉は倒卵形くさび形、初夏、短枝の先に淡黄緑の小花を円形散に開く果実球形で黒熟である。


[生薬]  五加皮:ウコギの根は、管状〜半管状、長さ5〜10cm径5〜8mm、外面黄褐色、内面類白色、特異芳香と苦味あり。
[成分]  芳香成分はムーメトキシサリチルアルデヒドである。その他脂肪油はバルミチン酸、アラキン酸、リノール酸などのグリセリドからなる。その他フィトステロールを含む。
[栽培]  さし木で栽培容易。3月上旬1〜2芽を地上に出してさし木、充分に潅水、梅雨期に立派な幼苗となる。掘上げて数本を1株とし排水のよい陽地に植え肥培する。翌年に少量の根皮をとることができる。
[薬用]  五加皮は鎮痛薬として腹痛、疝気などに用い、また、陰萎に用いる。その他、五加皮酒を作って強壮して服用する。