【アカマツ】
(松脂) マツ科

 本州の北端から屋久島までの山野に自生。常緑高木で、樹皮は赤褐色を呈し、葉は双生、長針形、質は柔軟で雌雄同株、春花をつけ雌花は卵状で紫色で新芽に頂生する。雄花は長楕円形で基部に叢生する。果実は翌秋に成熟。



[生薬]  生松脂(テレビンチーナ)は幹に傷つけて出る滲出物で、淡黄色粘調の液で俗に松ヤニである。松脂は生松脂を乾燥したもので、淡黄色透明塊状で質脆く特異臭がある。松脂は引赤、粘着薬で松脂軟膏を製し、その他、絆創膏、硬膏、軟膏の原料に用いる。
[成分]  松脂にはビネン、カンフェン、フェランドレン、テルベンアルコール等含み、材にはビノシルビン、ビノシルビンメチルエーテル、ビノセンブリン、ビノバンクシン等を含む。
 葉の精油はビネン、カンフェン、フェランドレン、ボルネオール、ボルニールアセテート、カジネン、セスキテルベンアルコール等を含んでいる。
[栽培]  半陰地を好みどこでもよく育つ。