次代を担う子どもたちの教育環境を充実させ、「生きる力」をはぐくむ教育を実現するために、持続可能で魅力ある学校づくりが始まっています。
©TOYAMA CITY/DLE
市では、少子高齢化に伴う児童生徒数の減少が続いており、市内の小・中学校のうち半数以上が法令で定める標準規模に満たない「小規模校」となっています。また、小規模校のうち小学校では28校、中学校では2校が、クラス替えができない規模です。
子どもたちが多様な価値観に触れ、主体性や問題解決する力を身に付けることがますます求められる中、教育の質を維持・向上させるためには、学校再編による学校規模の適正化を進めていく必要があります。
「富山市立小・中学校の再編に関する市民アンケート調査」では、約8割の方が「学校再編を推進・容認」という回答でした。
また、学校再編を進める上で配慮すべきこととして、「通学(時間・距離・方法)と安全確保」「人間関係づくりや心身の負担軽減(ケア)」「保護者・地域団体・地域住民との十分な協議」といった回答が多数でした。
順位 | 選択肢 | % |
1位 | 子どもたちの通学(時間・距離・方法)と安全確保 | 88.2% |
2位 | 子どもたちの人間関係づくりや心身の負担軽減(ケア) | 42.3% |
3位 | 保護者・地域団体・地域住民との十分な協議 | 32.0% |
4位 | 保育所や幼稚園、学童保育など子育て機能を有する施設を学校と一体的に整備 | 27.1% |
5位 | 9年間を見通した小中一貫教育の実施 | 20.1% |
(複数回答)
※アンケートは令和2年8月に実施し、無作為に抽出した18歳以上80歳未満の市民5,000人のうち、2,211人(44.2%)から回答をいただきました。
※このほかの項目のアンケート結果は、市ホームページ(「再編 市民アンケート」で検索)をご覧ください。
令和2年10~11月に有識者などからなる「富山市通学区域審議会」を3回開催し、小・中学校の適正規模・適正配置に関する基本的な考え方について審議を行いました。その答申や市民アンケートの結果を踏まえ、令和2年11月に「富山市立小・中学校の適正規模・適正配置に関する基本方針」を策定しました。
計画の策定にあたり、さまざまな意見を聞くため、どなたでも参加できるフォーラムや意見交換会の開催を予定しています。将来の子どもたちのために、市民の皆さんと一緒に考えていきます。
また、学校再編を進めるにあたっては、子どもたちが主体的・協働的に学び、「生きる力」を身に付けることができるよう、学校教育の充実にも努めていきます。
「主体的な学び研修会」における授業風景
新しい学校づくりに向けて動き出している地域もあります。地域住民や保護者の皆さんと話し合い、子どもたちにとってよりよい学校環境の整備を進めていきます。
八尾地域では、八尾中学校と杉原中学校の統合に向けて、新たな中学校の建設を進めています。
水橋地区では、地区内5つの小学校(水橋中部、水橋西部、水橋東部、三郷、上条)と2つの中学校(水橋、三成)を統合し、新たな学校を整備するための取り組みがスタートしました。小中一貫校や義務教育学校の導入についても検討していきます。
学校再編の取り組みなどの詳細は、市ホームページをご覧ください。