子どもたちのための新しい学校づくり
~学校再編に向けた取り組み~

 次代を担う子どもたちの教育環境を充実させ、「生きる力」をはぐくむ教育を実現するために、持続可能で魅力ある学校づくりが始まっています。

お問い合わせ 教育総務課 電話:443-2130

1 学校再編の必要性

キャラクター:ペロリッチ

©TOYAMA CITY/DLE

 市では、少子高齢化に伴う児童生徒数の減少が続いており、市内の小・中学校のうち半数以上が法令で定める標準規模に満たない「小規模校」となっています。また、小規模校のうち小学校では28校、中学校では2校が、クラス替えができない規模です。
 子どもたちが多様な価値観に触れ、主体性や問題解決する力を身に付けることがますます求められる中、教育の質を維持・向上させるためには、学校再編による学校規模の適正化を進めていく必要があります。

学級数が増えると…

  • 多くの友人や教員と関わり、多様な考えに触れることができる
  • 学年全体でのダイナミックな活動や少人数での学習など、目的によって多彩な授業が受けられる
  • 中学校では全ての教科において、専門の知識を持った教員から質の高い授業が受けられる など

学校再編で魅力ある学校・教育を目指します

2 学校再編に関する市民アンケートの結果

 「富山市立小・中学校の再編に関する市民アンケート調査」では、約8割の方が「学校再編を推進・容認」という回答でした。
 また、学校再編を進める上で配慮すべきこととして、「通学(時間・距離・方法)と安全確保」「人間関係づくりや心身の負担軽減(ケア)」「保護者・地域団体・地域住民との十分な協議」といった回答が多数でした。

グラフ:学校再編に関する市民アンケートの結果
将来の子どもたちが学びやすい学校規模とするために、富山市の小・中学校の再編はどのようにしていくことが望ましいと思いますか。
学校再編を進めるには、どのような点に配慮すべきと思われますか。
順位 選択肢
1位 子どもたちの通学(時間・距離・方法)と安全確保 88.2%
2位 子どもたちの人間関係づくりや心身の負担軽減(ケア) 42.3%
3位 保護者・地域団体・地域住民との十分な協議 32.0%
4位 保育所や幼稚園、学童保育など子育て機能を有する施設を学校と一体的に整備 27.1%
5位 9年間を見通した小中一貫教育の実施 20.1%

(複数回答)

※アンケートは令和2年8月に実施し、無作為に抽出した18歳以上80歳未満の市民5,000人のうち、2,211人(44.2%)から回答をいただきました。
※このほかの項目のアンケート結果は、市ホームページ(「再編 市民アンケート」で検索)をご覧ください。

3 「富山市立小・中学校の適正規模・適正配置に関する基本方針」の策定

 令和2年10~11月に有識者などからなる「富山市通学区域審議会」を3回開催し、小・中学校の適正規模・適正配置に関する基本的な考え方について審議を行いました。その答申や市民アンケートの結果を踏まえ、令和2年11月に「富山市立小・中学校の適正規模・適正配置に関する基本方針」を策定しました。

基本方針の主な内容

◆望ましい学級数

  • 小学校 12~18学級(各学年2~3学級)
  • 中学校 9~18学級(各学年3~6学級)

◆望ましい学級人数

  • 1学級あたり少なくとも21人以上

◆望ましい通学距離・時間

  • 距離 徒歩:2~3km、自転車:6km以内
  • 時間 徒歩・自転車:30~40分以内、スクールバス・公共交通機関:自宅からおおむね1時間以内

◆早期に適正化を検討する学校

  • 複式学級が存在する学校
  • 全学年が単学級である学校

◆適正化を進める上で考慮すべきこと

  • 環境の変化に対する配慮
  • 通学の安全確保
  • 保護者や地域の理解と協力
  • 既存施設の活用
  • 多様な教育方法の検討

4 今後の学校再編の取り組みについて

令和3年度末までに小・中学校の再編計画を策定します

 計画の策定にあたり、さまざまな意見を聞くため、どなたでも参加できるフォーラムや意見交換会の開催を予定しています。将来の子どもたちのために、市民の皆さんと一緒に考えていきます。
 また、学校再編を進めるにあたっては、子どもたちが主体的・協働的に学び、「生きる力」を身に付けることができるよう、学校教育の充実にも努めていきます。

<再編計画に盛り込む主な内容>

  • 再編の対象校
  • 再編を考えるブロック
  • 再編の進め方(手順・方法など)
イラスト:ペロリッチ「自分で考え、調べたことを皆で話し合っているよ!」
写真:「主体的な学び研修会」における授業風景

「主体的な学び研修会」における授業風景

新しい学校づくりに向けた各地域の動き

 新しい学校づくりに向けて動き出している地域もあります。地域住民や保護者の皆さんと話し合い、子どもたちにとってよりよい学校環境の整備を進めていきます。
 八尾地域では、八尾中学校と杉原中学校の統合に向けて、新たな中学校の建設を進めています。
 水橋地区では、地区内5つの小学校(水橋中部、水橋西部、水橋東部、三郷、上条)と2つの中学校(水橋、三成)を統合し、新たな学校を整備するための取り組みがスタートしました。小中一貫校や義務教育学校の導入についても検討していきます。

画像:富山市 学校再編で検索

 学校再編の取り組みなどの詳細は、市ホームページをご覧ください。