市は今年度より“未来共創”の取り組みをスタートしました。“未来共創”とは、多様な人々が立場や世代を越えて対等な関係で会話を重ね、未来のありたい姿を共有し、新たな価値を創造することを意味しています。
行政だけが地域課題の解決を担うのではなく、市民や企業が主体的にまちづくりに参画することにより新しいアイデアを生み出すなど、暮らしの課題に対して「自分ごと」として関わることのできる機会を提供します。
異なる分野の企業同士や将来的に創業・起業を検討している若者との交流を通じて、これまでになかったサービスや製品を生み出す「オープンイノベーション」の取り組みを推進します。
令和2年9月、富山駅前CiC3階に、未来共創拠点施設「Sketch Lab(スケッチラボ)」がオープンしました。スケッチラボという名称は、市内全域をラボ(実験室)に見立て、未来をスケッチする(描く)ことを意味しています。
スケッチラボの会員は、施設利用のほか、各種プログラムへの参加ができます。プログラムの企画や施設運営は、若手起業家・経営者と市とによる官民連携組織「とやま未来共創チーム」が行っています。
★会員以外の方が参加可能なプログラムもあります。
スケッチラボでは、さまざまな未来共創活動(プログラム)を通じて、新たな交流や挑戦の機会を提供しています。
とやま未来共創会議
「とやま未来共創会議」は、公募で集まった高校生から50代までの多様な参加者によるワークショップです。“未来共創”のためのビジョンをつくり、そのビジョンを実現するための企画などを行うことで、地域課題の発見や解決を目指します。
このほかにも、公園や広場の新たな利活用について検討するワークショップ「パークラボ」などを行っています。
スケッチミートアップ
「スケッチミートアップ」は、会員以外の方も参加できる月例の交流会です。ビジネスの情報交換や仲間づくりなどが行われています。
「スケッチリレートーク」では、富山で活躍する若手起業家がリレー形式でトークを行います。身近な起業家からビジネスのヒントやチャレンジの姿勢などを学ぶことができます。
SDGsラボ
新たなビジネス展開を後押しするためのプログラムも行っています。
「スケッチオーデション」は、学生や若者が「まずはチャレンジしてみること」を目的として、将来実現したいビジネスアイデアなどについて、現役の経営者に発表するプログラムです。
このほかにも「SDGs(持続可能な開発目標)」をビジネスに生かすための「SDGsラボ」などを開催しています。
富山の未来を担う若者には、「楽しい人生を送るために今何をすべきか」を常に考えてほしいと思っています。これまで富山には、挑戦したい若者同士や若者と企業などが出会える場所は少なかったと思います。スケッチラボで、多くの若者がさまざまな人との出会いを通じて「面白いことがしたい」「自分もやってみよう」と感じてくれたらうれしいです。
企業や行政側も若者に期待をしています。自分も起業家の一人として、次の世代が活躍しやすい富山を作るため、魅力的なプログラムを通じてこの場の価値を高めていきたいと思っています。
県外に進学しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響でオンライン授業となり、地元富山に戻ってきています。この時間を有効活用できればとスケッチラボの学生研究員に応募しました。
企業や大学教授など、さまざまな方と関わる機会が得られる場所は貴重だと思います。挑戦したいことがあれば企業やスタッフが協力してくれたり、向こうから巻き込んでくれることもあります。私は元々イベントの企画・運営に興味があったのですが、周りの協力もあり今実際に企画を行っています。将来は富山で働きながら、富山の魅力づくりに貢献できたらと思っています。
WEBサイト
スケッチラボでは、会員の皆さんやプログラム参加者からのアイデアをもとに、今後もさまざまな取り組みを実施する予定です。ぜひご注目ください。