古墳時代前期に築かれた大型の前方後方墳で、昭和23年1月に越中を代表する古墳として国の史跡となりました。
標高130mの羽根丘陵の尾根上に立地し、東側には富山平野が一望できます。

現況での全長は58mで、県内では4番目に大きな前方後方墳です。
前方部は長さ27m、幅26m、高さ3.6m、後方部は長さ31m、幅33m、高さ7.6m、くびれ部は幅15mを測ります。前方部は後世に削平されており、実際にはもっと大きな可能性もあります。

小さな前方部がくびれ部から先端部にかけて傾斜して高まり、前方部と後方部の比高差が約5mと大きいなど、前期古墳の特徴が見られます。 また、墳丘西側には広くて浅い周溝状のくぼみがあります。

未発掘のため、内部の構造や副葬品などは不明です。

谷を挟んで400m南方にある勅使塚古墳とともに、婦負(ねい)地域を統治した首長の墓と推測されます。
王塚古墳
 
富山大学人文学部考古学研究室1990より