標高52mの河岸段丘に立地し、六治古(ろくじこ)塚墳墓の110m北東に位置します。

弥生時代終末期に築かれた前方後方形墳丘墓です。

全長25.2m、前方部は長さ10.2m、幅8.1m、後方部は長さ15.0m、幅16.5m、頂部の高さ1.7m、くびれ部幅5.1mです。前方部は未発達で、墳丘周囲には溝がめぐらされています。

墳頂部中央には、1.7m×3.5m以上の長方形の墓坑が確認されましたが、内部は未調査です。

墳墓からは、壺、甕、蓋などの土器が、墳頂部やくびれ部を中心として出土しました。

首長墓の墳丘形態が、四隅突出型墳丘墓から前方後方墳へと移り変わっていく過渡期に築かれた墳墓です。

270m北東にある千坊山遺跡に居住した、この地域の首長の墓と推測されます。
 
向野塚墳墓
 
 
向野塚墳墓墓坑