石製品 
 
凹石(くぼみいし)
凹石 クルミの実は熱を加えてから先のとがった部分をたたくときれいに2つに割れます。くぼみ石はこのように木の実、特にクルミを割るためのハンマーとして使った石です。何回も堅いクルミの殻があたることによって石の中央付近にくぼみができたものです。
小矢部市の桜町遺跡では、クルミとくぼみ石が木の板の上にのせられた状態で出土しています。
   
 
 
すり石
すり石 ものをすりつぶし、粉状にするための石器です。球状、石鹸状、棒状などの河原石を用い、平たい石の中央に浅いくぼみのある石皿とセットで使います。一見、普通の河原石のようにみえますが、部分的に非常に滑らかに磨り減っているのですり石とわかります。主には食料にする植物を叩きつぶしたり粉にするために使われたようです。他には赤色顔料を粉にしたり、土器を作る粘土に混ぜ込む岩石を粉にするためなどに使いました。
   
 
 
石錘(せきすい)
石錘 石でつくったおもりで、漁網用の錘(おもり)として広く使用されました。丸くて平たい石の両端に打ち欠きをもったものが多く、表裏両面に一文字、あるいは十字状の溝を掘りこんだものもあります。これは網の先端につける際、紐をゆわえやすくするための工夫です。
北代遺跡では浮きに用いた軽石や、土器片を丸く加工したおもりも出土しています。
   
 
 
動物形石製品
動物形石製品
岩版の出土した遺跡南斜面の粘土採掘跡の穴からは、動物の姿を模したとみられる石製品も出土しました。
たて3.15cm、横4.15cm、厚さ7.5mmで、やわらかい凝灰岩を使っています。
板状の石を細かくたたいて形を整え、表面をすこし磨いた後、線を引いたりさらに磨いたりしています。また中央よりやや下に径6mmの穴が開けられています。穴の周囲はかなり摩滅しており、ひもが通されていたものと推定されます。
ながめていると、犬か鳥に見えてきませんか?