栗山塚くりやまづか

中世の経塚
(富山地域)
この塚は、中世に作られた経塚あるいは墓地です。昭和60年の調査で、河原石を一列に並べた基壇部が確認されました。その上に大小の礫が積まれています。現在は東西20m、南北30m、高さ1.2mほどが残っています。鎌倉時代末から室町時代初め頃に作られたものと考えられます。
 
江戸時代初めにも墓地として利用されていました。塚の上や周辺には五輪塔や「バン(梵字で大日如来の意味)」と彫られた板碑がまとめて置かれ、また灯明皿に使われた土師質小皿や「?寺」と墨書きのある骨蔵器、骨片が出土しました。
 
この付近から出土したと伝わる珠洲焼の壺は、鎌倉時代末(1300年ごろ)の製品で、この塚に埋葬されていたものかもしれません。
現在の栗山塚