浄化槽汚泥処理のしくみ

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ページ番号1005554  更新日 2022年12月28日

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固液分離システムによる浄化槽汚泥処理のしくみ

受入れ貯留設備

1. 受入れ設備について

アルミパネルで外装したバキューム車で搬入される浄化槽汚泥は、投入口より受入槽に貯留し、砂等を沈澱させた後、浄化槽汚泥の中に混入されているビニールや布類等水に溶けない雑物(生理用品・下着等)を破砕ポンプで破砕し、目の細かいスクリーン(細目ドラムスクリーン)を透して貯留槽の方へ行きます。

細目ドラムスクリーンで取り出された水に溶けない雑物はスクリュープレス(雑物を圧縮脱水する機械)で脱水後、し渣(水に溶けない雑物)として焼却炉で焼却処分します。

写真:汚泥運搬車の入口

イラスト:受入れ設備

固液分離処理設備

2. 固液分離処理設備について

細目ドラムスクリーンから送られて来た浄化槽汚泥は、貯留槽で質・量が均一化された後、前ばっ気槽へ定量的に移送されます。

移送された浄化槽汚泥は、槽内でばっ気ブロワー(空気の吹込みや、攪拌等を行う送風機施設)により空気を供給し、微生物(汚泥を分解する細菌)により腐敗物質やアンモニアの大部分を三日間掛けて分解します。

微生物により分解された浄化槽汚泥は混和槽で高分子凝集剤(汚泥として凝集させる化学薬品)を添加して凝集させた後固液分離槽へ移送されます。固液分離槽は重力沈澱により汚泥と水液に分ける槽で、水液は放流槽、汚泥は汚泥貯留槽へ行きます。

  • 処理能力:浄化槽汚泥 90kl/日
  • 処理方式:固液分離方式(6.67倍希釈)
  • 放流水量:600立方メートル/日

イラスト:前ばっ気槽

イラスト:混和槽・固液分離槽

放流設備

3. 放流設備について

イラスト:放流設備

固液分離した水液とスクリュー式汚泥脱水機により脱水され分離液槽に入った脱水液のうち濃度の薄い液(SSの低い液)を放流水槽に貯留し、工業用水道で希釈(搬入量に対して6.67倍)した後、公共下水道に(放流水1日当り600立方メートル)放流されます。又、脱水液の濃度の濃い液は、受入槽に戻されます。なお、公共下水道に放流される水質のデーターは、常時自動測定されています。

汚泥処理設備

4. 汚泥処理設備について

イラスト:汚泥処理設備

固液分離槽から移送された汚泥は汚泥貯留槽に貯留されます。
貯留された汚泥は、最初の混合槽で汚泥の含水率を低下しやすくするポリ鉄を注入攪拌後、次の槽で汚泥の微細粒子を凝結した集合体『フロック』を作る効果がある高分子凝集剤(カチオン・ポリマー)を添加攪拌しフロック化した汚泥をスクリュー式汚泥脱水機へ送ります。

脱水設備

5. 脱水設備について

イラスト:脱水設備

スクリュー式汚泥脱水機では、濃縮された汚泥にポリ鉄及びカチオンの各薬品を注入混合し、フロック化(凝集)された汚泥をスクリュー投入口より供給してスクリュープレスにて圧搾しながら脱水され、脱水ケーキ(含水率 76%から80%の汚泥の塊)として焼却炉で燃やされます。
また、スクリュー脱水機で脱水されて出て来た液はSS(浮遊物質)がある為、分離液槽に一時貯めて再度受入槽に戻し、浄化槽汚泥と一緒に再処理します。

し渣・汚泥焼却設備

6. し渣・汚泥焼却設備について

イラスト:し渣・汚泥焼却設備

汚泥脱水機で脱水された汚泥ケーキと受入設備のドラムスクリーン及びスクリュープレスで発生したし渣は、焼却炉で800度以上の高温焼却しています。
その焼却灰は年間50トン発生し埋立処分しています。
又、焼却時に発生する煤塵等は2台の集塵機により2段階集塵とし、大気汚染防止に万全を期しています。

脱臭設備・薬剤注入設備

7. その他の設備について

1. 脱臭設備

処理施設にて発生する臭気は酸・アルカリ洗浄脱臭塔にて処理し、さらに活性炭吸着装置により脱臭します。

2. 薬注設備

脱臭(苛性ソーダー・次亜塩素酸ソーダ・硫酸)・脱水(ポリ鉄)などに使用する設備。

イラスト:脱臭・薬注設備

3. 電気計装設備

中央監視方式とし、各設備の運転監視、故障、運転データーなどが表示記録されます。
又、データーロガシステム(各機械のデーターをパソコンに繋いで操作できるシステム)により日報・月報が自動的に作成され、維持管理の省力化にも役立っています。

写真:電気計装設備 データーロガシステムのパソコン

写真:電気計装設備 監視設備

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