エゴマ
富山市のニューフェイス

 「エゴマ」を新たな特産品とするために、富山市がさまざまな取り組みをしていることはご存知でしょうか。
 本特集では、地域や体を元気にする「エゴマ」についてご紹介します。

お問い合わせ 環境政策課 電話:443-2053
お問い合わせ 農政企画課 電話:443-2080
エゴマ、牛岳温泉植物工場、山田地域のエゴマ露地栽培
収穫風景、収穫風景 画像

環境未来都市として

 平成23年、富山市は国から「環境未来都市」として選定を受けました。このことにより、市は、環境保全や超高齢化など、さまざまな課題を解決するための成功事例を作り、国内外に発信するという役目を担うことになりました。エゴマの栽培と特産品化はそのための取り組みの一つです。

山田地域の植物工場

 市は、平成26年に、山田地域の温泉熱などを活用してエゴマの葉を栽培する「牛岳温泉植物工場」を整備しました。
 工場では、植物用LED照明を使い、栽培棚に養液を循環させる水耕栽培でエゴマを育てています。工場内の室温は常に25度に設定されており、1年中24時間稼働してエゴマを栽培しているため、年間を通してエゴマの葉を出荷することが可能です。また、温泉の余剰熱や太陽光などで発電した電力を使っているので、コストを抑えた環境に優しい工場となっています。
 室内でのエゴマの栽培は全国でも例がなく、雨や風の影響を受けずに育ったエゴマの葉は、柔らかく、えぐみが少ないので、食べやすいことが特徴です。

6次産業化に向けて

 市では、牛岳温泉植物工場を拠点としたエゴマの「6次産業化」を推進しています。エゴマの生産だけでなく、加工、流通販売まで一括して行う「6次産業化」を推進することで、エゴマの特産品化だけでなく、地域の活性化を目指しています。
 エゴマの葉の他に、エゴマ油の製油にも力を入れており、山田地域では油に加工するエゴマを収穫するための露地栽培も広がっています。
 加えて市では、今後、大沢野地域の耕作放棄地を大規模優良農地として再生し、その農場で、エゴマの生産拡大に取り組んでいきます。
 平成25年7月には、民間事業者が主体となったエゴマの6次産業化を進めるためのグループが設立され、現在、エゴマの特産品化に向けたセミナーの開催や、新商品開発などに取り組んでいます。今後は、エゴマの葉や油を安定的に供給できるよう、生産の効率化と収穫量の拡大を目指します。

エゴマのパワー

 近年、エゴマに含まれる有用な成分に注目が集まっています。
 葉には、ロズマリン酸やクロロフィル、ビタミンCなど、抗酸化物質が含まれています。抗酸化物質には、細胞が傷つくことを予防したり遅らせたりする性質があり、これらを含む食事を摂ることは健康にいいとされています。
 また、油にも有用な成分が豊富に含まれています。こちらについては、レシピとあわせて紹介していますので、ぜひご家庭で試してみてください。

エゴマ油注目の成分

αアルファ-リノレン酸

 α-リノレン酸は、オメガ3系脂肪酸の一種で、体内で作られることがなく、食品から摂取しなければいけない「必須脂肪酸」です。
 エゴマ油に豊富に含まれているα-リノレン酸(オメガ3系脂肪酸)には以下のような作用があるといわれています。

 厚生労働省では「オメガ3系脂肪酸」の摂取量について1日約2gを目安としています。
 エゴマ油はほかの植物油と比較すると、α-リノレン酸(オメガ3系脂肪酸)の含有割合が高く、少量で摂取できます。


イワシだと…2尾、エゴマ油だと…小さじ1杯程度

α-リノレン酸は加熱すると壊れやすい性質です。加熱せずにエゴマ油を摂取できるレシピを紹介します。

鮭のマリネ

鮭のマリネ 画像

●材料(3人分)

鮭の切り身……
たまねぎ………
にんじん………
ピーマン………
塩・コショウ…
小麦粉…………
揚げ油…………
3切
1/4個
3cm
1/2個
少々
大さじ1
適量
  [マリネ液]
エゴマ油……
レモン汁……
酢……………
塩……………
砂糖…………
コショウ……
白ワイン……

小さじ1
小さじ1
大さじ1
小さじ1/2
大さじ2
少々
小さじ1

①たまねぎ、にんじん、ピーマンを千切りにする。たまねぎは水にさらし水気を切っておく。
②マリネ液の材料を混ぜ合わせ、①を加え、混ぜる。
③鮭に塩・コショウを振り、水気を切ったら小麦粉をまぶし油で揚げる。
④揚げた鮭を熱いうちに②にしばらく入れ、味をなじませたら盛り付ける。


エゴマ油のマヨネーズ

エゴマ油のマヨネーズ 画像

●材料

エゴマ油……
卵黄…………
酢……………
塩……………
コショウ……



50g
小さじ1
大さじ1
少々
少々

①卵黄、酢、塩、コショウをいれ、よく混ぜる。
②固さを見ながら、エゴマ油を少しずつ加え、泡だて器でよく混ぜる。
③角が立つくらいになったら出来上がり。
※柔らかい場合は油、固い場合は酢を足して固さを調節してください。

協定を締結する森市長とシルビオ・バルベーロ食科学大学副学長 画像

協定を締結する森市長と
シルビオ・バルベーロ食科学大学副学長

エゴマのこれから

 新たな取り組みとして、今年4月からエゴマ油を健康サプリメントに加工する製造施設が本格稼働する予定です。エゴマ油は豊富に含まれる有用な成分が魅力ですが、酸化(劣化)しやすいという弱点もあります。しかし、サプリメントに加工されたエゴマ油であれば、酸化せず、手軽に摂取できます。
 また、平成27年5月には、富山市とイタリアの食科学大学との間で、新たな研究開発や相互交流促進についての協力協定を締結しました。現在、エゴマ油とオリーブ油の最適配合を探し、互いの良い面を取り入れた、新たなブレンドオイルの開発に向けて、日伊共同で研究を行っています。この研究が進めば、加熱しても成分が損なわれない油が誕生するかもしれません。
 ぜひ、エゴマのこれからに注目してみてください。