【この展覧会は終了しました】
当館の設立者である佐藤助庵(12代目助九郎、1896-1979)は、富山県の
政財界で腕を振るった実力者でしたが、一方では、茶の湯などの風流事を愛
した数寄者でもありました。
一期一会となる茶の湯の場において、床の間はその日のテーマを表す重要
な役割を果たします。助庵もまた主役に据える掛物をはじめ、茶の湯に用い
る道具を自らの眼で選び、蒐集しました。晩年には、窯を築いて作陶に情熱
を傾け、自ら土を捏ね、好みのかたちを探求しています。そして、助庵は趣
向をこらした茶の湯を通して、多彩な人々との交流をもちました。中でも、
戦後に電気事業を民営化へと牽引した実業家で、近代を代表する茶人の一人
である松永安左エ門 (号 耳庵)を師と敬い、「助庵」の号を授かってい
ます。
佐藤コレクションには、助庵の茶席を飾った品々や幅広い交流を物語る品
々が、残されています。その中から本展では、優雅な筆で和歌を書写した歌
切や、消息とよばれる手紙、花鳥画などの掛物のほか、屏風や漆工品、さら
には助庵自作のやきものを交えた約50点に光をあてます。
佐藤助庵が築いた数寄の世界をどうぞご堪能ください。
◇ 会 期 令和元年12月7日(土)~令和2年2月2日(日)
◇ 休 館 日 12月16日(月)、12月28日(土)~1月4日(土)
◇ 開館時間 午前9時~午後5時(入館受付午後4時30分まで)
◇ 場 所 富山市佐藤記念美術館
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◇ 観 覧 料 大人 210円 高校生以下無料