富山城の石材
Stone wall of Toyama castle site
(3) 帯磁率調査の成果
Result of stone magnetic susceptibility investigation
4.高岡城との比較
Comparison with Takaoka castle site
高岡城石垣
高岡城石垣

高岡城は、同じ前田利長が、富山城焼失4年後に築城した城で、その石垣は、花崗岩・安山岩・砂岩で構成されています。高岡氷見海岸部にある砂岩の石切丁場が近いため、その割合が55%と高いことが特徴です。
 
富山城石垣と高岡城石垣の花崗岩の帯磁率ヒストグラム   富山城石垣と高岡城石垣の安山岩の帯磁率ヒストグラム
表1 富山城石垣と高岡城石垣の花崗岩の
帯磁率ヒストグラム
  表2 富山城石垣と高岡城石垣の安山岩の
帯磁率ヒストグラム

高岡城石垣に使われた花崗岩と安山岩での帯磁率ヒストグラムは、それぞれ、富山城石垣に使われた花崗岩と安山岩でのそれと一致しました。このことは、産地が同じであったことを示しています。

高岡城石垣に使われた安山岩の推定産地として、氷見市の宇波川(うなみがわ)・七尾市の黒崎海岸・能登半島などが挙げられており、長さんはこれらの推定産地の安山岩の帯磁率調査を行っています。
 
(古川)