富山藩主 前田家墓所 長岡御廟所の調査
2.御廟所の記録
(2) 古絵図
 
1.「石川県下第三大区小九区婦負郡針原村地内字御廟前田利同殿墓地全図」
(富山県立図書館所蔵、前田文書298)
明治11(1878)年の内山甚平作製の測量図です。県立図書館の解説によれば、「墓所と廻りの耕地との境界確認のため作製したものであろう」としています。
 
2.「婦負郡長岡御廟所御代々御墓絵図」 (富山県立図書館所蔵、前田文書257) 
基本資料とした絵図で、この絵図は明治18(1885)年、に吉田有宣によって製作したものです。
これには代々の藩主墓の立面図などが描かれています。
 
3.「長岡御廟所御代々御墓並重臣ヨリ献灯姓名録」(富山県立図書館所蔵、前田文書252)
同じく基本資料とした絵図で、代々の藩主墓の配置を正確に描き、寄進燈籠533基に旧臣の名前を記した平面図です。吉田有宣が明治18(1885)年に作製したものです。
 
4.「御廟之図」 (富山県立図書館所蔵、前田文書273)
歴代藩主墓を朱で囲み、名を付した長岡御廟所の簡略な平面図です。明治27(1894)年の作で、これには「池上近直謹写」の捺印があります。
 
5.「御廟所修理絵図面」 (富山県立図書館所蔵、前田文書299)
明治31年の絵図で、地盛り、石積み、溝、堤の埋め替えなどを色刷で表しており、長岡御廟所の改修前と改修後が比較できます。製作者は池上近直です。

 (蓮沼)