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| 江戸の菩提寺 |
| 2.江戸・廣徳寺墓地 |
江戸下谷（現在の練馬区）に所在する臨済宗大徳寺派寺院です。山号は円満山。
天正19（1591）年神田に明叟和尚が開基、寛永12（1635）年下谷に移転しました。有力大名の菩提寺となっており、加賀前田家、福岡立花氏、織田氏などの檀家があります。
記録では、この寺には初代利次室、二代正甫室など18人の墓地が所在します（『前田氏家乗』）。
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| 法名 |
関係 |
没年 |
備考 |
| 寂照院殿雲峰宗奇大禅定尼 |
初代利次室宗子 |
慶安元(1648) |
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| 高原院玲白照公信士 |
初代利次長男千勝丸 |
寛永20(1643) |
2歳 |
| 東漢院苟隠宗英大禅定尼 |
二代正甫室英子 |
延宝7(1679) |
東渓院(『吉川随筆』) |
| 梅厳院春芳苑禅童子 |
二代正甫長男主税 |
延宝4(1676) |
1歳 |
| 幻光院如童子 |
二代正甫三男采女 |
延宝7(1679) |
1歳 |
| 心光院殿蘭室宗春大姉 |
三代利興室富紀子 |
正徳2(1712) |
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| 宝光院殿玉嶺妙潤大姉 |
四代利隆三女隆子 |
宝暦8(1758) |
大聖寺藩主利通室 |
| 慈徳院殿霊治妙真大姉 |
五代利幸室総子 |
宝暦8(1758) |
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| 桐陽院殿霊風宗円大姉 |
五代利幸次女豊子 |
文化2(1805) |
大聖寺藩主利物室 |
| 法荘院妙厳日身大姉 |
八代利謙三女光子 |
寛政12(1800) |
1歳 |
| 輪晃院殿円智妙体大姉 |
九代利幹室勝子 |
文化8(1811) |
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| 麗珖院善叡宗穏童女 |
九代利幹三女詮子 |
文化11(1814) |
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| 妙勝院智鑑宗彗童子 |
十代利保長男利鎮 |
文政4(1821) |
1歳 |
| 瑤雲院妙涼日光大童女 |
十代利保長女鋋子 |
文政(8)1825 |
1歳 |
| 信正院殿了覚宗見大居士 |
十代利保五男利清 |
天保10(1839) |
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廣徳寺は加賀藩の菩提寺でもありました。富山藩の記録に初めて廣徳寺が表れるのは、元禄11（1698）年加賀藩4代藩主綱紀室松嶺院の三十三回忌法要に参詣している記事です。
廣徳寺での最初の富山藩の法要は、同年7月7日に龍光院（初代利次）の遠忌法要です。利次は、延宝2（1674）年7月7日に江戸藩邸で死去しており、元禄11年は二十五回忌に当たります。数ヶ月前に参詣し、宗藩の菩提寺でもあった廣徳寺に、利次死去の際その法要を求めたと推定されます。 |
| （古川） |
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| 年号 |
記事 |
備考 |
| 元禄11 |
加賀松嶺院三十三回忌法要 |
加賀四代藩主綱紀正室 |
| 元禄11 |
利次二十五回忌茶燈 |
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| 元禄14 |
利興、参詣 |
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| 宝永4 |
正甫一周忌茶燈 |
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| 正徳5 |
加賀松嶺院五十回忌法要 |
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| 享保2 |
加賀仙渓院三回忌法要 |
加賀三代藩主利常九女(久万姫) |
| 享保2 |
廣徳寺類焼、位牌無事 |
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| 享保3 |
心光院七回忌法要 |
利興室(富紀子) |
| 享保3 |
正甫十三周忌一朝茶燈 |
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| 享保5 |
大聖寺慈眼院法要 |
利興室の母(大聖寺三代藩主利直の子富紀) |
| 享保13 |
心光院十七回忌法要 |
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| 元文3 |
斎米料二十両 |
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| 元文4 |
利興七回忌法要 |
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| 元文4 |
施餓鬼料銀11枚 |
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| 廣徳寺での富山藩関係法要等（『吉川随筆』より） |
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