国立科学博物館便り(1) 2009年2月

小竹貝塚出土抱石屈葬人骨に上下顎骨が!

2008年10月の発掘で富山市小竹貝塚から抱石葬だきいしそうの形で発見された人骨には頭部がなかった。
しかし、その後、国立科学博物館の研究室で「机上発掘」を行なったところ、その頭部に当たる部分のやや下の方から磨り減った歯が植立する上下顎骨や若干の頭蓋骨片が発見された。
まだ、体幹体肢骨たいかんたいしこつと同一個体のものか否かは未確認だが、新たな大発見である。

科博・人類研究部長 溝口優司
写真の左が上顎、右が下顎(口を180度開ききった状態で出土) 抱石屈葬人骨を「机上発掘する」佐伯史子博士
写真の左が上顎、右が下顎
口を180度開ききった状態で出土
抱石屈葬人骨を「机上発掘する」佐伯史子博士
(国立科学博物館にて)