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文化庁文化財部記念物課文化財調査官同席の下、6名の専門家で第13号住居(複製)の工事現場等を視察し、工法の確認や他の土屋根竪穴住居、茅葺高床倉庫の問題点を洗い出しました。 |
なお、文化財調査官は挨拶のなかで次のように述べられました。 |
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「竪穴住居は、展示物としてスクラップ・アンド・ビルドで整備されていますが、日本には木材を大切にする文化があると思います。それが、富山市の事業を通して、展示物として活用するだけでなく、文化財として取り扱える素地ができれば、他の史跡にも良い影響を与えるではないかと考えています。」 |
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土屋根竪穴住居、茅葺高床倉庫の周りに巡らせた地下の透水管周囲が目詰まりしやすい砂だったこと、さらにオープン後に造成盛土表面が厚さ約5cmで土壌化したことから、透水管がほぼ機能不全に陥っていることが指摘されました。これにより、土屋根竪穴住居と茅葺高床倉庫付近の地下に水分が留まり、復元建物に悪影響を及ぼす一因になっていることが明らかになりました。 |
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当面の改善策として、土屋根竪穴住居の土屋根に浸透した雨水を透水管経由で効果的に排水すること、透水管周囲の砂を砂利と入れ替えることで機能強化を図り、管上部の土壌も漉き取ることとしました。 |
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藤井義久氏(林産加工学)による第13号住居(複製)の解体材の分析の結果、木材腐朽菌(担子菌)が広場内に存在し、主柱の根元には腐朽に加えてオオゾウムシによる食害が生じていることが明らかになりました。これを受けて、次の指導および助言をいただきました。
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主柱が細くなると、根元で折れて屋根が歪むため、屋根構造の点で問題になる。 |
外見上かなり傷んでいるように見える材も強度上はそれほど傷んでいない。 |
これまでは腐れ代を確保するために材を太くして対応してきたが、木材の劣化対策がきちんとなされれば、腐れ代の確保にこだわる必要はない。 |
局所的あるいは構造上重要なところが傷むことは問題であり、その点は慎重に検討する必要がある。 |
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木部の耐久性向上には、次の3点が重要である。@劣化外力を正しく認識し、劣化外力ごとの対策を考え、効果を検証しながら進める。A耐用年限を設定し、設計と施工を最適化して維持管理における健全性と安全性を担保し、局所的に重大な劣化が進行するのを防ぐため、取替不能箇所はあらかじめ対策を講じる。B地下と地上の排水対策を融合して最適なものにする。 |
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